AAR/RECONQUISTA DE PORTUGAL/亡国の危機と反撃
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[[AAR/RECONQUISTA DE PORTUGAL]]
***亡国の危機と反撃 [#ya5c9b87]
１１４９年９月、アッバード朝のアミール率いるムスリム軍１...
アルカンタラが陥落させられた。ポルトガルおよびナバラ連合...
直ちに奪回されるものの、これが長きにわたるバダホス戦役の...
アンダルシアの豊かな地を支配するアッバード朝はたびたび傭...
ベージャおよびバダホス南部の長い国境線のあちこちからムス...
ポルトガル軍はこれらの侵攻軍を追い払うことで手一杯であり、
反攻に打って出ることができない。
そうこうしているうちにモロッコのムラービト朝スルタン自ら...
１万の大軍がバダホスに入る。バダホス、カセレスの各都市が...
さらにアルカンタラ、プラセンシアを支配下に置かんと進軍し...
ポルトガル軍は破竹の勢いのムスリム軍を押し留めるため、
モラレハ近郊の平野において総攻撃を行った。
結果、重歩兵および騎兵の突撃によりムスリム軍を潰走される...
バダホス、カセレスを奪回する。
しかし、この時点でポルトガル軍の消耗も大きく、領外への反...
&ref(http://art51.photozou.jp/pub/387/2676387/photo/14212...
&size(12){モラレハの戦い};
その後は一進一退の攻防が続いた。
特にバダホス市はムスリムとポルトガルにより奪い奪い返され...
バダホス戦役全期間中において実に１０回以上も支配者が変わ...
ムスリム軍は全体として軽装であるが数が多く、波状攻撃を仕...
ポルトガル軍は兵力の消耗にしたがって傭兵に頼るようになっ...
かさむ戦費はムスリム軍との戦いによって得た捕虜の身代金に...
１１５１年、ポルトガル王国は相次ぐ不幸に見舞われる。
エステヴァン王の三男プラセンシア伯ラミロと庶子イリェスカ...
次男アルカンタラ伯マノエルが戦闘で負った傷が元で死亡。
さらに長男ベージャおよびバダホス公ジョアンがムスリムとの...
エステヴァン王は息子全員に先立たれ、また自らも戦闘中敵に...
&ref(http://art36.photozou.jp/pub/387/2676387/photo/14212...
１１５１年春、エステヴァン王は昏倒から目覚めることなく半...
王位を継承したのは王の孫にしてベージャ公エステヴァン、い...
&ref(http://art10.photozou.jp/pub/387/2676387/photo/14212...
年若き国王の即位に際して、ポルトガル王国の重臣はむしろ団...
ムスリムへの徹底抗戦が再確認され、戦争の続行が決定される。
とはいえ長い戦役によって兵力がほぼ底を尽きかけており、
ついに１１５３年にはバダホス、カセレスに続きアルカンタラ...
ポルトガル王国の命運もこれまでかと思われた。
しかし、そうはならなかった。
バダホス地域からムラービト朝の軍勢約５千が突如撤退を始め...
城塞の包囲中、流れ矢がスルタンにあたり、その怪我がもとで...
ムスリム勢力とポルトガル軍との兵力差は逆転した。
戦線に残るのはアッバード朝の軍のみとなり、そのアッバード...
ポルトガル同様限界に達しつつあった。国境地域では大規模な...
戦いの趨勢は決した。
&ref(http://art64.photozou.jp/pub/387/2676387/photo/14212...
１１５５年８月、和平成る。
アッバード朝アミールはポルトガルに対して莫大な賠償金を支...
この賠償金を元手に疲弊した王国の各地域の復旧が行われる。
また、成人したエステヴァン２世による親政が始まった。
エステヴァン２世は身分制議会コルテスの支持を受けて国内に...
ムスリム勢力の拡大を防ぎ、逆にイベリア半島から叩き出すた...
常にムスリム勢力を兵力の上で上回っていなければならない。
ことにエステヴァン２世は父や祖父をはじめ一族の多くを先の...
対ムスリム最強硬派として積極的な軍備拡大を行った。
&ref(http://art33.photozou.jp/pub/387/2676387/photo/14212...
&size(12){王権強化により兵力の供出を増加};
大きな兵力は豊かな経済力より出ずる。
ムスリムの先進的な技術が浸透したベージャにおいては、
優れた建築技術により都市の水道網が整備されており、また効...
巨大な人口を抱えることができた。リスボン、エヴォラ、アル...
国王による人口増加・定住政策により多大な税収を生み出すこ...
また、バダホス地方ではようやくキリスト教およびポルトガル...
バダホスは多くの税収と兵力を生み出す地域として王国の最重...
バダホスはエステヴァン２世の父ベージャ公ジョアンの死に際...
エステヴァン２世の弟アルヴィートがバダホス公位を相続して...
アルヴィート公は兄エステヴァン２世と対立し、たびたび陰謀...
王は極力彼を懐柔しようとした。
１１５７年、ファーティマ朝の手に落ちたアラゴン地方で反乱...
カタラユド首長の独立政権を、再征服に燃えるソリア伯ペロが...
エステヴァン２世はこれを追認し、ポルトガルはアラゴンに足...
ファーティマ朝はアラゴンの大反乱を鎮圧することには成功し...
バルセロナの大反乱を抑えることはできず、同地から手を引く。
その後、混乱に乗じてムルシアのターヒル朝がバルセロナを勢...
&ref(http://art49.photozou.jp/pub/387/2676387/photo/14212...
&size(12){ポルトガル王国の版図およびイベリア半島の情勢 ―...
それから１０年の年月、ポルトガル王国は着々と軍備を整えて...
王国全体から徴収される兵力が１万を超える規模となった頃、
モロッコのスルタンが死に、その後跡目争いによる内紛が発生。
北アフリカのムスリム諸国を巻き込んでの戦乱となった。
アフリカ対岸からの介入を防げるこの機を逃す手は無い。
エステヴァン２世はアンダルシアの半分を支配するアッバード...
敵の本拠地であるセビーリャを奪い、アンダルシアのムスリム...
&ref(http://art64.photozou.jp/pub/387/2676387/photo/14212...
&size(12){内紛に荒れる北アフリカ};
１１６８年の冬、王国全土から集められたポルトガル軍１万が
フエンテ・デル・マエストレにおいてアッバード朝の軍１万と...
北アフリカ戦乱が続く中、対岸諸国の介入はやはり無かった。
この戦いにおいてポルトガル軍は快勝し、国境を越えセビーリ...
&ref(http://art34.photozou.jp/pub/387/2676387/photo/14212...
&size(12){フエンテ・デル・マエストレの戦い};
ニエブラ近郊アルモンテの戦いにおいて戦役に介入し兵を送り...
フェズのアミールに攻撃を仕掛けこれを撃滅。
&ref(http://art25.photozou.jp/pub/387/2676387/photo/14212...
&ref(http://art33.photozou.jp/pub/387/2676387/photo/14212...
流石にアンダルシアのムスリム勢力の本拠地といっても過言で...
その抵抗は激しかった。アッバードのアミールは惜しみなく傭...
隙あらば奪われた城を奪回、あるいは国境を越えバダホスを占...
１１７０年には北アフリカにおける戦乱が終結し、ムラービト...
しかし戦乱を終えたばかりでその兵数は少なく、ポルトガル軍...
むしろポルトガル軍を苦しめたのは１１７２年頃突如としてセ...
これにより数百人の兵が戦わずして死んでいった。
&ref(http://art59.photozou.jp/pub/387/2676387/photo/14212...
１１７３年、ポルトガル軍はアッバード朝の都セビーリャを陥...
その郊外モロンの平野においてムスリム軍の残党を打ち破った。
アッバードのアミールはセビーリャ地方から追放され、
イベリアでもっとも豊かな地域がポルトガル王国の支配下に入...
王国の版図はついに地中海沿岸に達した。
また、大西洋と地中海の出入り口であるジブラルタルを支配下...
軍事および交易上の利益は大きいものであった。
アッバード朝は本拠地を追われ、領土が東西に分裂。
軍事的にも経済的にも衰退は免れず、国情も不安定となる。
&ref(http://art6.photozou.jp/pub/387/2676387/photo/142126...
&size(12){ポルトガル王国の版図およびイベリア半島の情勢 ―...
&size(12){フランス王国、トゥールーズ公国、神聖ローマ帝国...
セビーリャの征服に成功しレコンキスタをまた一歩進展させた
エステヴァン２世は戦役において勇猛果敢に戦い、片腕に障害...
民衆はその豪胆さを讃え、彼は以後「剛勇王」と称された。
続く
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[[AAR/RECONQUISTA DE PORTUGAL]]
***亡国の危機と反撃 [#ya5c9b87]
１１４９年９月、アッバード朝のアミール率いるムスリム軍１...
アルカンタラが陥落させられた。ポルトガルおよびナバラ連合...
直ちに奪回されるものの、これが長きにわたるバダホス戦役の...
アンダルシアの豊かな地を支配するアッバード朝はたびたび傭...
ベージャおよびバダホス南部の長い国境線のあちこちからムス...
ポルトガル軍はこれらの侵攻軍を追い払うことで手一杯であり、
反攻に打って出ることができない。
そうこうしているうちにモロッコのムラービト朝スルタン自ら...
１万の大軍がバダホスに入る。バダホス、カセレスの各都市が...
さらにアルカンタラ、プラセンシアを支配下に置かんと進軍し...
ポルトガル軍は破竹の勢いのムスリム軍を押し留めるため、
モラレハ近郊の平野において総攻撃を行った。
結果、重歩兵および騎兵の突撃によりムスリム軍を潰走される...
バダホス、カセレスを奪回する。
しかし、この時点でポルトガル軍の消耗も大きく、領外への反...
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&size(12){モラレハの戦い};
その後は一進一退の攻防が続いた。
特にバダホス市はムスリムとポルトガルにより奪い奪い返され...
バダホス戦役全期間中において実に１０回以上も支配者が変わ...
ムスリム軍は全体として軽装であるが数が多く、波状攻撃を仕...
ポルトガル軍は兵力の消耗にしたがって傭兵に頼るようになっ...
かさむ戦費はムスリム軍との戦いによって得た捕虜の身代金に...
１１５１年、ポルトガル王国は相次ぐ不幸に見舞われる。
エステヴァン王の三男プラセンシア伯ラミロと庶子イリェスカ...
次男アルカンタラ伯マノエルが戦闘で負った傷が元で死亡。
さらに長男ベージャおよびバダホス公ジョアンがムスリムとの...
エステヴァン王は息子全員に先立たれ、また自らも戦闘中敵に...
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１１５１年春、エステヴァン王は昏倒から目覚めることなく半...
王位を継承したのは王の孫にしてベージャ公エステヴァン、い...
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年若き国王の即位に際して、ポルトガル王国の重臣はむしろ団...
ムスリムへの徹底抗戦が再確認され、戦争の続行が決定される。
とはいえ長い戦役によって兵力がほぼ底を尽きかけており、
ついに１１５３年にはバダホス、カセレスに続きアルカンタラ...
ポルトガル王国の命運もこれまでかと思われた。
しかし、そうはならなかった。
バダホス地域からムラービト朝の軍勢約５千が突如撤退を始め...
城塞の包囲中、流れ矢がスルタンにあたり、その怪我がもとで...
ムスリム勢力とポルトガル軍との兵力差は逆転した。
戦線に残るのはアッバード朝の軍のみとなり、そのアッバード...
ポルトガル同様限界に達しつつあった。国境地域では大規模な...
戦いの趨勢は決した。
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１１５５年８月、和平成る。
アッバード朝アミールはポルトガルに対して莫大な賠償金を支...
この賠償金を元手に疲弊した王国の各地域の復旧が行われる。
また、成人したエステヴァン２世による親政が始まった。
エステヴァン２世は身分制議会コルテスの支持を受けて国内に...
ムスリム勢力の拡大を防ぎ、逆にイベリア半島から叩き出すた...
常にムスリム勢力を兵力の上で上回っていなければならない。
ことにエステヴァン２世は父や祖父をはじめ一族の多くを先の...
対ムスリム最強硬派として積極的な軍備拡大を行った。
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&size(12){王権強化により兵力の供出を増加};
大きな兵力は豊かな経済力より出ずる。
ムスリムの先進的な技術が浸透したベージャにおいては、
優れた建築技術により都市の水道網が整備されており、また効...
巨大な人口を抱えることができた。リスボン、エヴォラ、アル...
国王による人口増加・定住政策により多大な税収を生み出すこ...
また、バダホス地方ではようやくキリスト教およびポルトガル...
バダホスは多くの税収と兵力を生み出す地域として王国の最重...
バダホスはエステヴァン２世の父ベージャ公ジョアンの死に際...
エステヴァン２世の弟アルヴィートがバダホス公位を相続して...
アルヴィート公は兄エステヴァン２世と対立し、たびたび陰謀...
王は極力彼を懐柔しようとした。
１１５７年、ファーティマ朝の手に落ちたアラゴン地方で反乱...
カタラユド首長の独立政権を、再征服に燃えるソリア伯ペロが...
エステヴァン２世はこれを追認し、ポルトガルはアラゴンに足...
ファーティマ朝はアラゴンの大反乱を鎮圧することには成功し...
バルセロナの大反乱を抑えることはできず、同地から手を引く。
その後、混乱に乗じてムルシアのターヒル朝がバルセロナを勢...
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それから１０年の年月、ポルトガル王国は着々と軍備を整えて...
王国全体から徴収される兵力が１万を超える規模となった頃、
モロッコのスルタンが死に、その後跡目争いによる内紛が発生。
北アフリカのムスリム諸国を巻き込んでの戦乱となった。
アフリカ対岸からの介入を防げるこの機を逃す手は無い。
エステヴァン２世はアンダルシアの半分を支配するアッバード...
敵の本拠地であるセビーリャを奪い、アンダルシアのムスリム...
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１１６８年の冬、王国全土から集められたポルトガル軍１万が
フエンテ・デル・マエストレにおいてアッバード朝の軍１万と...
北アフリカ戦乱が続く中、対岸諸国の介入はやはり無かった。
この戦いにおいてポルトガル軍は快勝し、国境を越えセビーリ...
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ニエブラ近郊アルモンテの戦いにおいて戦役に介入し兵を送り...
フェズのアミールに攻撃を仕掛けこれを撃滅。
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流石にアンダルシアのムスリム勢力の本拠地といっても過言で...
その抵抗は激しかった。アッバードのアミールは惜しみなく傭...
隙あらば奪われた城を奪回、あるいは国境を越えバダホスを占...
１１７０年には北アフリカにおける戦乱が終結し、ムラービト...
しかし戦乱を終えたばかりでその兵数は少なく、ポルトガル軍...
むしろポルトガル軍を苦しめたのは１１７２年頃突如としてセ...
これにより数百人の兵が戦わずして死んでいった。
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１１７３年、ポルトガル軍はアッバード朝の都セビーリャを陥...
その郊外モロンの平野においてムスリム軍の残党を打ち破った。
アッバードのアミールはセビーリャ地方から追放され、
イベリアでもっとも豊かな地域がポルトガル王国の支配下に入...
王国の版図はついに地中海沿岸に達した。
また、大西洋と地中海の出入り口であるジブラルタルを支配下...
軍事および交易上の利益は大きいものであった。
アッバード朝は本拠地を追われ、領土が東西に分裂。
軍事的にも経済的にも衰退は免れず、国情も不安定となる。
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&size(12){ポルトガル王国の版図およびイベリア半島の情勢 ―...
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セビーリャの征服に成功しレコンキスタをまた一歩進展させた
エステヴァン２世は戦役において勇猛果敢に戦い、片腕に障害...
民衆はその豪胆さを讃え、彼は以後「剛勇王」と称された。
続く
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