AAR/ハプスブルグ家で普通にプレイ/第8話 「告げ口」王バルダリッチ
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[[AAR/ハプスブルグ家で普通にプレイ]]
**はじめに [#d1dc066e]
ワシはバルダリッチ。王の寝所を監視させていた部下より、先...
これで、晴れてワシが王じゃ。法によってこれは決まっておる...
#ref(8話その1.jpg)
これがワシ。告げ口王と謂れのない中傷を受けておるが、気に...
**即位まで [#vc8c18dc]
先王エメリッチの始めていたアプリア女公爵カンサ討伐に赴い...
「エメリッチ殿の死、あまりにも不自然ではございませぬか!...
戻ってくるやいなやそう強く主張したのはクリストファーの野...
#ref(8話その2.jpg)
グリソンス伯クリストファー。ハプスブルグ家の初代シチリア...
「不自然とはどういうことかな、クリストファー?」
ワシは満面の笑みを浮かべながら答える。
「エメリッチ王は我々が兵を率い出発する時、とても元気であ...
「王は高齢じゃった。歳を取ると身体も弱る。ちょっとした風...
「そうはおっしゃいますが、王はここ1月ほど人を近づけず姿...
「だから王は高齢だと言ったであろう。体調を崩され寝込まれ...
「それで、お亡くなりになられたと・・・」
「そうじゃ、高齢の王には病に打ち勝つ力は残念ながらなかっ...
クリストファーの顔に笑みが浮かんでおる。ワシは不安になっ...
「王の寝所に人を誰も近づけなかったこと、お認めになるので...
クリストファーの一言にワシはギクリとする。
「あ、ああ。じゃが、それは体調を崩された王がさらなる病を...
「それで医師すら呼ばなかったと?ああ、そうそう。王のお世...
こいつ、何でそんなことまで知っておる。
「何で知っている?、という表情をされておりますな。私にも...
しまった、ワシの配下にクリストファーに通じてる者がいたの...
「ともかく、これで次の王は貴方ですな。祝福しますよ。もっ...
クリストファーの勝ち誇った表情をワシは憎悪の目で睨むこと...
#br
「討伐軍の諸将よ、なにゆえ戦を放り出して戻ってこられた!」
ワシがクリストファーに押されて困り果てているその時、背後...
我が弟、トーマスであった。
#ref(8話その3.jpg)
弟トーマス。ワシと違って誰からも愛された人気者。
「こ、これはトーマス殿。ですが、王がお亡くなりになられた...
トーマスの予期せぬ登場に、さっきまで余裕の笑みを浮かべて...
「黙らっしゃい!」
トーマスの有無を言わせぬ大声に、クリストファーは顔をそむ...
「アプリア公爵討伐は、先王の始められた、言わば先王の遺志...
「な、何じゃ?」
「すぐに諸将に討伐に赴くように、新王としての命をお出しく...
「う、うむ。シチリア王として命じる。諸将は逆賊アプリア公...
ワシの言葉にクリストファーたちは力なくうなずいた。
#br
「助かった、礼を言うぞ、トーマス。」
ワシはトーマスに頭を下げた。
「勘違いするな、別に兄上を助けるためにああ言ったのではな...
トーマスはワシを嫌悪するかのような表情で睨み付ける。
「俺はあんたが大嫌いだ。さっさと死んでくれた方がハプスブ...
そう言うとトーマスは部屋より出ていった。1人取り残された...
ワシもお前が大嫌いだよ、トーマス。
#br
#br
このようにワシが即位するまでにはひと悶着あったものの、そ...
**帝国での地位 [#x0c4532a]
アプリア公爵討伐の戦は無事に成功した。件の女公爵はシチリ...
「この度は申し訳ありませんでした。」
女公爵がワシに頭を下げている。何とも愉快な光景であろうか。
#ref(8話その4.jpg)
アプリア女公爵カンサ。かつてはシチリア王位にあった。
「今回だけは特別に許してやろう。」
ワシが満足気に発する言葉を聞いて、女公爵が屈辱で体を震わ...
これもまた、非常に気分の良い光景だ。
#br
アプリア公爵の乱を鎮めたワシの名声は帝国内で大きく高まる...
「シチリア王は敵にすると恐ろしい」
王になる以前から培ってきた悪名、そして今回のアプリア公爵...
帝国諸侯の中にはワシの機嫌を取ろうとする者が多くなってい...
このような流れを、ワシを警戒する皇帝も無視できなかった。
#ref(8話その5.jpg)
ワシは新たに帝国元帥に任命され、帝国の兵権を握ることとな...
ハプスブルグ家の帝国での地位は確固たるものになりつつあっ...
#br
1199年。長年連れ添った最愛の妻フレデリカが世を去った。
#ref(8話その6.jpg)
妻の死はとても悲しい。だが、前に進まねばならない。大望の...
妻の葬儀が済むと、ワシは新たにアキテーヌ王の妹アデルトル...
#ref(8話その7.jpg)
新たな妻。
アキテーヌ王国は当時南仏一帯に勢力を広げており、帝国も無...
新進気鋭のこの王国と婚姻関係を結ぶことは皇帝の権力拡大の...
**バルダリッチ王のシチリア政策 [#q5bd761c]
「カラブリア公ヘルベルト・オードブィルには謀反の疑いあり...
1200年8月。ワシは遂にシチリア国内の大掃除に打って出...
#ref(8話その8.jpg)
カラブリア公は当然、拒否。かくしてシチリアに巣食う旧王家...
#br
「今回の件はあまりにも強引で非道だ。いったいカラブリア公...
このような声は小さなものに留まった。ワシに反発していたい...
理由は2つあった。
まず、抵抗勢力の旗頭になり得る存在である我が弟トーマスは...
#ref(8話その9.jpg)
1年後の1201年、トーマスは世を去る。
#br
また、抵抗勢力の中心的存在であるクリストファーは、かつて...
#ref(8話その10.jpg)
6年後の1206年、クリストファーは完治することなく世を...
#br
ワシを妨げる者などもういないのだ。
#br
#ref(8話その11.jpg)
シチリアを蹂躙するバルダリッチの軍。
#br
かつてのワーラム・ハプスブルグによる簒奪戦争の大火から立...
徹底的に破壊された。
かくして、圧倒的なバルダリッチの軍の前にカラブリア公は敗...
#br
「逆賊ヘルベルト・オードブィルはカラブリア公位の剥奪及び...
ワシの処分は甘くはない。この機会にハプスブルグ家によるシ...
「オードブィル家諸侯に告ぐ。貴様らはカラブリア公の乱を陰...
ワシの目が黒いうちにオードブィル家をシチリアより一掃して...
大丈夫じゃ、もうとっくの昔に嫌われておるからな。今更その...
#ref(8話その12.jpg)
驚くことにオードブィル家の者たちは全員応じたよ。誰か1人...
ともかく、これによってシチリア国内よりオードブィル家は一...
** [#t766e83a]
1205年9月。国内を安定させたワシは外に目を向けること...
敵はアマルフィ公国。
#ref(6話その10.jpg)
北アフリカにまで勢力を広げている強国だ。彼らと我々は利害...
#ref(8話その13.jpg)
戦が始まった。
#br
#br
「義父上。」
突然声がし、目を開く。視界には我が娘婿ハンベルトの姿があ...
#ref(8話その14.jpg)
バルダリッチの娘婿「賢」公ハンベルト。オードブィル家粛清...
「義父上は政務をされている途中にお倒れになられたのです。」
どうやらワシは今まで、倒れて意識を失っていたらしい。
「ハンベルトよ、アマルフィ公との戦はどうなっておる?」
「ご安心ください。順調に敵軍を破っておりますよ。」
「そうか。それは良かった。」
「今は養生に努めてください。義父上ももう歳なのですから。」
「言わんでもわかっておるわい。」
#br
#br
ふう、やっと1人になれたか。相変わらず口うるさいが、よく...
どうやら迎えが来たようじゃ。ワシは十分好き勝手に生き抜い...
果たして主がワシを許してくれるかはわからないが、まあいい...
#br
1207年8月。ハプスブルグ家の3代目シチリア王バルダリ...
享年69。後は年長者相続により一族のマグヌスが継いだ。
#ref(8話その15.jpg)
終了行:
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**はじめに [#d1dc066e]
ワシはバルダリッチ。王の寝所を監視させていた部下より、先...
これで、晴れてワシが王じゃ。法によってこれは決まっておる...
#ref(8話その1.jpg)
これがワシ。告げ口王と謂れのない中傷を受けておるが、気に...
**即位まで [#vc8c18dc]
先王エメリッチの始めていたアプリア女公爵カンサ討伐に赴い...
「エメリッチ殿の死、あまりにも不自然ではございませぬか!...
戻ってくるやいなやそう強く主張したのはクリストファーの野...
#ref(8話その2.jpg)
グリソンス伯クリストファー。ハプスブルグ家の初代シチリア...
「不自然とはどういうことかな、クリストファー?」
ワシは満面の笑みを浮かべながら答える。
「エメリッチ王は我々が兵を率い出発する時、とても元気であ...
「王は高齢じゃった。歳を取ると身体も弱る。ちょっとした風...
「そうはおっしゃいますが、王はここ1月ほど人を近づけず姿...
「だから王は高齢だと言ったであろう。体調を崩され寝込まれ...
「それで、お亡くなりになられたと・・・」
「そうじゃ、高齢の王には病に打ち勝つ力は残念ながらなかっ...
クリストファーの顔に笑みが浮かんでおる。ワシは不安になっ...
「王の寝所に人を誰も近づけなかったこと、お認めになるので...
クリストファーの一言にワシはギクリとする。
「あ、ああ。じゃが、それは体調を崩された王がさらなる病を...
「それで医師すら呼ばなかったと?ああ、そうそう。王のお世...
こいつ、何でそんなことまで知っておる。
「何で知っている?、という表情をされておりますな。私にも...
しまった、ワシの配下にクリストファーに通じてる者がいたの...
「ともかく、これで次の王は貴方ですな。祝福しますよ。もっ...
クリストファーの勝ち誇った表情をワシは憎悪の目で睨むこと...
#br
「討伐軍の諸将よ、なにゆえ戦を放り出して戻ってこられた!」
ワシがクリストファーに押されて困り果てているその時、背後...
我が弟、トーマスであった。
#ref(8話その3.jpg)
弟トーマス。ワシと違って誰からも愛された人気者。
「こ、これはトーマス殿。ですが、王がお亡くなりになられた...
トーマスの予期せぬ登場に、さっきまで余裕の笑みを浮かべて...
「黙らっしゃい!」
トーマスの有無を言わせぬ大声に、クリストファーは顔をそむ...
「アプリア公爵討伐は、先王の始められた、言わば先王の遺志...
「な、何じゃ?」
「すぐに諸将に討伐に赴くように、新王としての命をお出しく...
「う、うむ。シチリア王として命じる。諸将は逆賊アプリア公...
ワシの言葉にクリストファーたちは力なくうなずいた。
#br
「助かった、礼を言うぞ、トーマス。」
ワシはトーマスに頭を下げた。
「勘違いするな、別に兄上を助けるためにああ言ったのではな...
トーマスはワシを嫌悪するかのような表情で睨み付ける。
「俺はあんたが大嫌いだ。さっさと死んでくれた方がハプスブ...
そう言うとトーマスは部屋より出ていった。1人取り残された...
ワシもお前が大嫌いだよ、トーマス。
#br
#br
このようにワシが即位するまでにはひと悶着あったものの、そ...
**帝国での地位 [#x0c4532a]
アプリア公爵討伐の戦は無事に成功した。件の女公爵はシチリ...
「この度は申し訳ありませんでした。」
女公爵がワシに頭を下げている。何とも愉快な光景であろうか。
#ref(8話その4.jpg)
アプリア女公爵カンサ。かつてはシチリア王位にあった。
「今回だけは特別に許してやろう。」
ワシが満足気に発する言葉を聞いて、女公爵が屈辱で体を震わ...
これもまた、非常に気分の良い光景だ。
#br
アプリア公爵の乱を鎮めたワシの名声は帝国内で大きく高まる...
「シチリア王は敵にすると恐ろしい」
王になる以前から培ってきた悪名、そして今回のアプリア公爵...
帝国諸侯の中にはワシの機嫌を取ろうとする者が多くなってい...
このような流れを、ワシを警戒する皇帝も無視できなかった。
#ref(8話その5.jpg)
ワシは新たに帝国元帥に任命され、帝国の兵権を握ることとな...
ハプスブルグ家の帝国での地位は確固たるものになりつつあっ...
#br
1199年。長年連れ添った最愛の妻フレデリカが世を去った。
#ref(8話その6.jpg)
妻の死はとても悲しい。だが、前に進まねばならない。大望の...
妻の葬儀が済むと、ワシは新たにアキテーヌ王の妹アデルトル...
#ref(8話その7.jpg)
新たな妻。
アキテーヌ王国は当時南仏一帯に勢力を広げており、帝国も無...
新進気鋭のこの王国と婚姻関係を結ぶことは皇帝の権力拡大の...
**バルダリッチ王のシチリア政策 [#q5bd761c]
「カラブリア公ヘルベルト・オードブィルには謀反の疑いあり...
1200年8月。ワシは遂にシチリア国内の大掃除に打って出...
#ref(8話その8.jpg)
カラブリア公は当然、拒否。かくしてシチリアに巣食う旧王家...
#br
「今回の件はあまりにも強引で非道だ。いったいカラブリア公...
このような声は小さなものに留まった。ワシに反発していたい...
理由は2つあった。
まず、抵抗勢力の旗頭になり得る存在である我が弟トーマスは...
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1年後の1201年、トーマスは世を去る。
#br
また、抵抗勢力の中心的存在であるクリストファーは、かつて...
#ref(8話その10.jpg)
6年後の1206年、クリストファーは完治することなく世を...
#br
ワシを妨げる者などもういないのだ。
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シチリアを蹂躙するバルダリッチの軍。
#br
かつてのワーラム・ハプスブルグによる簒奪戦争の大火から立...
徹底的に破壊された。
かくして、圧倒的なバルダリッチの軍の前にカラブリア公は敗...
#br
「逆賊ヘルベルト・オードブィルはカラブリア公位の剥奪及び...
ワシの処分は甘くはない。この機会にハプスブルグ家によるシ...
「オードブィル家諸侯に告ぐ。貴様らはカラブリア公の乱を陰...
ワシの目が黒いうちにオードブィル家をシチリアより一掃して...
大丈夫じゃ、もうとっくの昔に嫌われておるからな。今更その...
#ref(8話その12.jpg)
驚くことにオードブィル家の者たちは全員応じたよ。誰か1人...
ともかく、これによってシチリア国内よりオードブィル家は一...
** [#t766e83a]
1205年9月。国内を安定させたワシは外に目を向けること...
敵はアマルフィ公国。
#ref(6話その10.jpg)
北アフリカにまで勢力を広げている強国だ。彼らと我々は利害...
#ref(8話その13.jpg)
戦が始まった。
#br
#br
「義父上。」
突然声がし、目を開く。視界には我が娘婿ハンベルトの姿があ...
#ref(8話その14.jpg)
バルダリッチの娘婿「賢」公ハンベルト。オードブィル家粛清...
「義父上は政務をされている途中にお倒れになられたのです。」
どうやらワシは今まで、倒れて意識を失っていたらしい。
「ハンベルトよ、アマルフィ公との戦はどうなっておる?」
「ご安心ください。順調に敵軍を破っておりますよ。」
「そうか。それは良かった。」
「今は養生に努めてください。義父上ももう歳なのですから。」
「言わんでもわかっておるわい。」
#br
#br
ふう、やっと1人になれたか。相変わらず口うるさいが、よく...
どうやら迎えが来たようじゃ。ワシは十分好き勝手に生き抜い...
果たして主がワシを許してくれるかはわからないが、まあいい...
#br
1207年8月。ハプスブルグ家の3代目シチリア王バルダリ...
享年69。後は年長者相続により一族のマグヌスが継いだ。
#ref(8話その15.jpg)
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