AAR/ハプスブルグ家で普通にプレイ/第6話 王ワーラム
をテンプレートにして作成
[
トップ
] [
新規
|
一覧
|
検索
|
最終更新
|
ヘルプ
]
開始行:
[[AAR/ハプスブルグ家で普通にプレイ]]
**はじめに [#h5e8aa7c]
やあみなさん、はじめまして。この度父オットーの死により後...
僕はですね、生まれた時より知恵遅れといいますか、他の同年...
できない子ほど可愛いというのでしょうか、父も母も僕のこと...
おかげで今日まで僕は何不自由なく過ごすことができましたよ。
ですが、これからはそうはいかないでしょう。ハプスブルグの...
#ref(6話その1.jpg)
これが僕。slow持ちで心配されたが、そこそこの能力になりま...
**シチリアの3兄弟 [#p893bed5]
さて、皆さんもご存知のことと思いますが、我が母は父の尽力...
おかげで私と2人の弟は「シチリアの3兄弟」と呼ばれること...
#ref(6話その2.jpg)
次弟カプア伯ルトベルト。
激しい気性の持ち主。考え方の違いから、僕とはよく言い争い...
#br
#ref(6話その3.jpg)
三弟グリソンス伯クリストファー。
いつも冷静。僕と次弟の間を取り持ってくれる縁の下の力持ち。
#br
アールガウの宮廷にこうして兄弟が顔を揃えるのは父の死以来...
「兄さん、シチリア王位について母さんからなにか知らせは来...
対面早々、次弟ルトベルトが怖い形相で僕を睨んできた。
「いや、特にないかな。」
僕は強面のこの弟に内心ビクビクしながらも、なんとかそれを...
「何だと!?母さんは一体何を考えているんだ!父さんが母さ...
弟の言うことはよく理解できるよ。彼は僕と違って優秀だから...
「まあ、母さんには母さんの考えがあるんじゃないかな?」
僕の一言に、弟は「ドン」と強い力で机を叩いた。
「母さんの考え!?兄さんはどうしてこうもお人よしなんだよ...
「でも、証拠はないだろ?それはルトベルトの考え過ぎなんじ...
「考え過ぎ?だったらどうして母さんは王位に就くやいなや相...
「それはそうだけど、相続法の変更は母さんの意思で行われた...
僕は母さんが大好きだ。だから、弟の母さんをまるで敵のよう...
僕の反論に弟はとうとう頭に血が上ってしまったようだ。
「黙れ。この知恵遅れが!!」
我を忘れた弟は言ってはいけない一言を言ってしまった。
「おい、僕が最も気にしていることをよくも言ったな。撤回し...
「何度でも言ってやるさ。この知恵遅れが!!」
この弟の態度に、さすがに僕も頭に血が上ってきたよ。
#br
「兄さんたち、2人ともいい加減にしなさい!」
今まで黙って僕たちのやり取りを見ていた三弟クリストファー...
「黙って聞いてれば何とも醜い言い争いだ。あの世で父さんが...
三弟の言うことは一々ごもっともだ。見ると、次弟も僕と同じ...
「これからシチリアをどうやって獲るか、健全な話し合いをし...
三弟の提案に僕と次弟はコクリとうなずいた。
#br
まともな話し合いがようやく行われたものの、結局のところ現...
今までの僕と次弟の激しい言い争いは一体何だったのかと言わ...
話し合いが終わり解散する際に、次弟が「兄さん、ひどいこと...
**僕の奥さん [#mc5abf5c]
僕には嫁がいる。名前はワープルガ・サブォィエ。我が上ブル...
#ref(6話その4.jpg)
僕と嫁の縁談は父が決めてくれた。いわゆる政略結婚というや...
#br
#ref(6話その5.jpg)
僕が即位して1年ほど経った1178年のこと。嫁の浮気が発...
正直、これほど屈辱を感じたことはなかったよ。確かに親の決...
示しがつかないし、浮気をされる夫として、僕は世間から嘲笑...
しばらくして嫁より返事が来た。
「悔しいのなら浮気をされないような、私を夢中にさせる男に...
嫁は完全に開き直っていた。僕は怒り狂ったが、どうすること...
嫁に対する憎しみだけが日に日に増していった。
#br
#ref(6話その6.jpg)
しばらくして嫁は妊娠したようだが、当然僕の子ではないだろ...
だが、浮気の子が産まれたということが世間に広まれば、ます...
ああ、それにしても我が嫁のなんと憎たらしいことか。
**シチリアの晩鐘 [#d9640f5b]
あれは1186年6月のことだった。僕とハプスブルグ家の運...
事の発端は次弟ルトベルトより急使が来たことから始まった。
「兄さん、大変だ。どうも母さんが亡くなったらしい。」
#br
僕はこの知らせに大きく動揺したよ。大好きだった母さんが亡...
第一、母さんが亡くなったのならシチリア王国より使者が来る...
#br
だが、信じざるを得ないだろう。何せ、祖父の代よりのシチリ...
カプア伯である弟はシチリア王の宮廷に忍ばせた数多くの間者...
今回の弟からの知らせも、シチリア宮廷にいる間者からの報告...
#br
#br
アールガウの宮廷には再び3兄弟が顔を揃えることになった。
「ルトベルトよ、母さんの死は確かなんだな?」
まだ信じたくない僕は、次弟にもう一度確かめた。
「シチリア王宮廷の間者からの報告だ。間違いはない。」
次弟は断言する。
「そうだろうなあ。ああ、母さんは亡くなったのか。」
母さんが大好きな僕にとって、もうこの世にはいないという事...
「ああ、そうだ。母さんは死んだ。俺もとても悲しいよ。」
次弟はそう言うが、それほど悲しそうには見えない。幼き頃、...
「僕たちはどうするべきだろうか」
僕の問いに、三弟クリストファーが口を開く。
「まずはシチリア王国より母の死を伝える使者が来るのを待つ...
三弟の至極最もな発言に、僕と次弟は「うむ」と頷く。
「あと、今のうちからいつでも兵を動かせるように準備してお...
三弟の言葉に、僕は戦雲が空を覆い始めていることを強く感じ...
#ref(6話その7.jpg)
母さんの死。まあ、大往生だよね。
#br
その日から一月後。シチリア王国より、母の死と新王即位を告...
#br
「兄さん、新たに王に即位したカラブリア公ヘルベルトは現在...
#ref(6話その8.jpg)
シチリア新王ヘルベルト。投獄されており、摂政政治である。
「今なら前シチリア王の子として、兄さんにはシチリア王位を...
次弟ルトベルトが興奮しながら矢継ぎ早にまくしたてる。正直...
僕が黙ったままなのを見て、次弟は僕を急き立てるためなのか...
「兄さんが立たぬのなら、俺が代わりにシチリア王になるがそ...
僕は観念し、次弟に命じる。
「ルトベルト、配下領主たちに兵を動かすよう命じよ。我がハ...
#br
#br
1186年7月。かくして、後に「シチリアの晩鐘」と呼ばれ...
#ref(6話その9.jpg)
僕は嫁のサヴォイア公爵にも援軍を要請した。最初は渋ってい...
#br
この時期、シチリア王国は大きな危機にあった。国内において...
また、国外においては近隣のアマルフイ公国が大きく勢力を伸...
#ref(6話その10.jpg)
当時のシチリア情勢。
そこへ、僕たちハプスブルグ家が介入してきたのだ。まさに泣...
#br
我が軍は南イタリア各地で行われた戦に勝利していったよ。次...
#ref(6話その11.jpg)
もっとも、上ブルグンド・サヴォイア連合軍が10000余の...
#br
かくして・・・・・
#br
#ref(6話その12.jpg)
1189年12月。僕はシチリア王に即位したのであった。
#ref(6話その13.jpg)
シチリア王になった僕。
** [#ae43f168]
「シチリア王位は我が兄、ハプスブルグ本家の当主、シチリア...
#br
我が三弟クリストファーが熱弁を振るっていた。
時に1191年7月。僕が病に倒れ、残りの生もわずかという...
#br
「シチリア王位は年長者継承を基本としておる。それをむやみ...
#br
そう主張するのは、ネウチャテル伯バルダリッチ。かつて父の...
#br
「我が子に王位を譲りたいというのが我が兄の意思なのですぞ...
#br
三弟クリストファーは食い下がるものの、その発言に勢いはな...
この先年次弟ルトベルトは兄に先立って世を去っている。次弟...
#br
「たとえ王の意思といえども、法は法。それを曲げることは許...
#br
ああ、バルダリッチの野郎が不敵な笑みを浮かべながら得意気...
三弟は何も言い返せず、黙りこくることしかできないでいる。
この瞬間、シチリア王位はハプスブルグ一族の長老が代々継ぐ...
#br
もう勝手にしろ。
#br
1191年7月。ハプスブルグ家の初代シチリア王ワーラムは...
後は年長者相続により一族のエメリッチが継いだ。
#ref(6話その14.jpg)
終了行:
[[AAR/ハプスブルグ家で普通にプレイ]]
**はじめに [#h5e8aa7c]
やあみなさん、はじめまして。この度父オットーの死により後...
僕はですね、生まれた時より知恵遅れといいますか、他の同年...
できない子ほど可愛いというのでしょうか、父も母も僕のこと...
おかげで今日まで僕は何不自由なく過ごすことができましたよ。
ですが、これからはそうはいかないでしょう。ハプスブルグの...
#ref(6話その1.jpg)
これが僕。slow持ちで心配されたが、そこそこの能力になりま...
**シチリアの3兄弟 [#p893bed5]
さて、皆さんもご存知のことと思いますが、我が母は父の尽力...
おかげで私と2人の弟は「シチリアの3兄弟」と呼ばれること...
#ref(6話その2.jpg)
次弟カプア伯ルトベルト。
激しい気性の持ち主。考え方の違いから、僕とはよく言い争い...
#br
#ref(6話その3.jpg)
三弟グリソンス伯クリストファー。
いつも冷静。僕と次弟の間を取り持ってくれる縁の下の力持ち。
#br
アールガウの宮廷にこうして兄弟が顔を揃えるのは父の死以来...
「兄さん、シチリア王位について母さんからなにか知らせは来...
対面早々、次弟ルトベルトが怖い形相で僕を睨んできた。
「いや、特にないかな。」
僕は強面のこの弟に内心ビクビクしながらも、なんとかそれを...
「何だと!?母さんは一体何を考えているんだ!父さんが母さ...
弟の言うことはよく理解できるよ。彼は僕と違って優秀だから...
「まあ、母さんには母さんの考えがあるんじゃないかな?」
僕の一言に、弟は「ドン」と強い力で机を叩いた。
「母さんの考え!?兄さんはどうしてこうもお人よしなんだよ...
「でも、証拠はないだろ?それはルトベルトの考え過ぎなんじ...
「考え過ぎ?だったらどうして母さんは王位に就くやいなや相...
「それはそうだけど、相続法の変更は母さんの意思で行われた...
僕は母さんが大好きだ。だから、弟の母さんをまるで敵のよう...
僕の反論に弟はとうとう頭に血が上ってしまったようだ。
「黙れ。この知恵遅れが!!」
我を忘れた弟は言ってはいけない一言を言ってしまった。
「おい、僕が最も気にしていることをよくも言ったな。撤回し...
「何度でも言ってやるさ。この知恵遅れが!!」
この弟の態度に、さすがに僕も頭に血が上ってきたよ。
#br
「兄さんたち、2人ともいい加減にしなさい!」
今まで黙って僕たちのやり取りを見ていた三弟クリストファー...
「黙って聞いてれば何とも醜い言い争いだ。あの世で父さんが...
三弟の言うことは一々ごもっともだ。見ると、次弟も僕と同じ...
「これからシチリアをどうやって獲るか、健全な話し合いをし...
三弟の提案に僕と次弟はコクリとうなずいた。
#br
まともな話し合いがようやく行われたものの、結局のところ現...
今までの僕と次弟の激しい言い争いは一体何だったのかと言わ...
話し合いが終わり解散する際に、次弟が「兄さん、ひどいこと...
**僕の奥さん [#mc5abf5c]
僕には嫁がいる。名前はワープルガ・サブォィエ。我が上ブル...
#ref(6話その4.jpg)
僕と嫁の縁談は父が決めてくれた。いわゆる政略結婚というや...
#br
#ref(6話その5.jpg)
僕が即位して1年ほど経った1178年のこと。嫁の浮気が発...
正直、これほど屈辱を感じたことはなかったよ。確かに親の決...
示しがつかないし、浮気をされる夫として、僕は世間から嘲笑...
しばらくして嫁より返事が来た。
「悔しいのなら浮気をされないような、私を夢中にさせる男に...
嫁は完全に開き直っていた。僕は怒り狂ったが、どうすること...
嫁に対する憎しみだけが日に日に増していった。
#br
#ref(6話その6.jpg)
しばらくして嫁は妊娠したようだが、当然僕の子ではないだろ...
だが、浮気の子が産まれたということが世間に広まれば、ます...
ああ、それにしても我が嫁のなんと憎たらしいことか。
**シチリアの晩鐘 [#d9640f5b]
あれは1186年6月のことだった。僕とハプスブルグ家の運...
事の発端は次弟ルトベルトより急使が来たことから始まった。
「兄さん、大変だ。どうも母さんが亡くなったらしい。」
#br
僕はこの知らせに大きく動揺したよ。大好きだった母さんが亡...
第一、母さんが亡くなったのならシチリア王国より使者が来る...
#br
だが、信じざるを得ないだろう。何せ、祖父の代よりのシチリ...
カプア伯である弟はシチリア王の宮廷に忍ばせた数多くの間者...
今回の弟からの知らせも、シチリア宮廷にいる間者からの報告...
#br
#br
アールガウの宮廷には再び3兄弟が顔を揃えることになった。
「ルトベルトよ、母さんの死は確かなんだな?」
まだ信じたくない僕は、次弟にもう一度確かめた。
「シチリア王宮廷の間者からの報告だ。間違いはない。」
次弟は断言する。
「そうだろうなあ。ああ、母さんは亡くなったのか。」
母さんが大好きな僕にとって、もうこの世にはいないという事...
「ああ、そうだ。母さんは死んだ。俺もとても悲しいよ。」
次弟はそう言うが、それほど悲しそうには見えない。幼き頃、...
「僕たちはどうするべきだろうか」
僕の問いに、三弟クリストファーが口を開く。
「まずはシチリア王国より母の死を伝える使者が来るのを待つ...
三弟の至極最もな発言に、僕と次弟は「うむ」と頷く。
「あと、今のうちからいつでも兵を動かせるように準備してお...
三弟の言葉に、僕は戦雲が空を覆い始めていることを強く感じ...
#ref(6話その7.jpg)
母さんの死。まあ、大往生だよね。
#br
その日から一月後。シチリア王国より、母の死と新王即位を告...
#br
「兄さん、新たに王に即位したカラブリア公ヘルベルトは現在...
#ref(6話その8.jpg)
シチリア新王ヘルベルト。投獄されており、摂政政治である。
「今なら前シチリア王の子として、兄さんにはシチリア王位を...
次弟ルトベルトが興奮しながら矢継ぎ早にまくしたてる。正直...
僕が黙ったままなのを見て、次弟は僕を急き立てるためなのか...
「兄さんが立たぬのなら、俺が代わりにシチリア王になるがそ...
僕は観念し、次弟に命じる。
「ルトベルト、配下領主たちに兵を動かすよう命じよ。我がハ...
#br
#br
1186年7月。かくして、後に「シチリアの晩鐘」と呼ばれ...
#ref(6話その9.jpg)
僕は嫁のサヴォイア公爵にも援軍を要請した。最初は渋ってい...
#br
この時期、シチリア王国は大きな危機にあった。国内において...
また、国外においては近隣のアマルフイ公国が大きく勢力を伸...
#ref(6話その10.jpg)
当時のシチリア情勢。
そこへ、僕たちハプスブルグ家が介入してきたのだ。まさに泣...
#br
我が軍は南イタリア各地で行われた戦に勝利していったよ。次...
#ref(6話その11.jpg)
もっとも、上ブルグンド・サヴォイア連合軍が10000余の...
#br
かくして・・・・・
#br
#ref(6話その12.jpg)
1189年12月。僕はシチリア王に即位したのであった。
#ref(6話その13.jpg)
シチリア王になった僕。
** [#ae43f168]
「シチリア王位は我が兄、ハプスブルグ本家の当主、シチリア...
#br
我が三弟クリストファーが熱弁を振るっていた。
時に1191年7月。僕が病に倒れ、残りの生もわずかという...
#br
「シチリア王位は年長者継承を基本としておる。それをむやみ...
#br
そう主張するのは、ネウチャテル伯バルダリッチ。かつて父の...
#br
「我が子に王位を譲りたいというのが我が兄の意思なのですぞ...
#br
三弟クリストファーは食い下がるものの、その発言に勢いはな...
この先年次弟ルトベルトは兄に先立って世を去っている。次弟...
#br
「たとえ王の意思といえども、法は法。それを曲げることは許...
#br
ああ、バルダリッチの野郎が不敵な笑みを浮かべながら得意気...
三弟は何も言い返せず、黙りこくることしかできないでいる。
この瞬間、シチリア王位はハプスブルグ一族の長老が代々継ぐ...
#br
もう勝手にしろ。
#br
1191年7月。ハプスブルグ家の初代シチリア王ワーラムは...
後は年長者相続により一族のエメリッチが継いだ。
#ref(6話その14.jpg)
ページ名: