相続法はゲーム内でとても重要な要素である。誰がどの称号を相続するのかを決定し、また封臣のopinionに様々な補正がされる。ここでは各相続法のデメリットとメリットを検討し最後にまとめてみたい
相続法には全てで7種類あるが、プレイヤーが使えるのはその内の4つのみとなる
分割相続には、支配できる領地の制限数を30%増やすというメリットがある。例えば普通は8領地が制限数の場合でも分割相続を選択することによって10まで制限数を増やすことができる。これにより手にした領地を支配できる制限値に引っかかってすぐさま封臣に分け与える必要がなく、しばらく自分の手元に残しておき適切な人物が登場した時に分け与えるなどのが可能になる。これにより序盤の拡張がやりやすいという利点がある。 opinion補正は、年長の後継者以外の相続者に30ポイントがプラスされる。また他の一族の者に10ポイント、すべての封臣に5ポイントプラスされる
分割相続には、このメリットを打ち消すほどの大きなデメリットが存在している。分割されることのよって受け継がれる領土は少なくなる。複数の国王を兼ねている状態でも分割によって複数の王国に引き裂かれるだろう。また最年長の後継者に-10のopinion補正がある。
このような状態を防ぐためには後継者を一人になるようにしないといけない。そのための方法は幾つかあるが、最も簡単なのは跡継ぎ候補以外を全て司教にしてしまうことである。しかしこれには司教の叙任権を握っている必要がある
2つ目の方法として邪魔な後継者を暗殺することである。しかしこれは肉親殺しの特徴を得る可能性があり、その結果一族にマイナスのopinion補正や外交能力に悪い影響がある。また暴君になってしまうと全ての封臣の怒りをかってしまうことになる
3つ目の方法として跡取りが一人生まれた段階で妻を殺すなり、禁欲の特徴を得てこれ以上子供を生まないようにすることである。しかしこれも肉親殺しの特徴を得る可能性がある。2番目と3番目の方法を取った場合、残った後継者が急死してしまうと次に続く後継者がいないことになる。自分の死までに後継者を新たに生むか相続法を変更しないとゲームオーバーになってしまうだろう。
年長者相続は一族の中で最も年をとった者が相続する法である。王権はMediumかhighにしないと変更することができない。 この相続法のメリットはまず長子以外の一族のメンバーに+10のopinionボーナスがあたえられる。他にも後継者不足で家系断絶の恐れが非常に少なくなるというメリットもある。最後に先の分割法と違い保持する称号全てを纏めて継承できる。 一族全体に継承権があるので、ゲーム開始時を除いて継承者不足でゲームオーバーになるという危険性を回避できるし、opinionボーナスによって継承時の内戦も予防することができる。 この相続法の賢い使い方として、たとえば一族の最年長のものがイングランド国王となっていたとする。自プレイヤーはノルマンディー公爵だとして、ノルマンディー公爵の相続法を年長者相続に変更すると、自キャラクターが死んだ時に担当するキャラクターは最年長のイングランド国王となる。このような使い方はゲーム開始時でいえば、イベリア三兄弟王国やロシアの諸公爵で設定するのが相応しいだろう。
デメリットだが、長子に-30、その他の子供に-20のopinion補正がつく。最も大きな問題が高年齢の者が継承するため、統治期間が短くなりがちである。統治期間が長いとopinionに大きな+補正があるがそれを受け取るのは中々ムズカシイであろう。 また後継者の範囲が大きいため、一族の間で暗殺合戦が起こりやすいだろう。 この継承法に設定すると-10のopinion補正が一族でない封臣につく。年長者相続法を設定するのであれば、封土は一族にのみ行うべきであろう。
長子相続は最も年長の子供が相続する法である。これは王権がHighかAbsoluteの場合のみ選択できる。
メリットは以下の3点がある
個人的には後継者が誰になるのかが事前にわかる点を重視する。後継者が分かることによって適切な教育者をあてがったり配偶者をあてがったりすることができるからだ。 また年長者相続と違い若くして相続する可能性もあるため、長い統治のopinionに対するプラス補正が受けやすい。
デメリットとして相続時に僭称者との間で継承戦争が起こりやすいことがあげられる。また長子以外の子供に-20のopinion補正が、他の一族に-5のopinion補正が与えられる。 他にも兄弟間で王位を巡って暗殺合戦が頻繁に起こりやすい。また子供だけが対象なため年長者相続に比べても後継者のプールが少ないこともデメリットにあげられるだろう。長子かつ唯一の子供が白痴の特徴を得たりすると目も当てられないだろう
封建選挙制を最後に説明する。こちらは当主の一つ下の位(公爵の場合は伯爵)の封臣が投票権を持つ選挙制のことである。皇帝選挙の場合は、一つ下の位の国王だけではなく公爵も投票者になる。選挙候補者は、当主の子供及び投票権を持つ者である。この場合爵位を複数兼ねていても一票にしかならないことに注意。同点の場合は最も高位の人物が投票している人物が選ばれる。 メリットは後継候補者を自分で選ぶことができることと20ポイントのopinionボーナスが封臣につく。 デメリットも大きく、最年長の子供に-30のopinion補正が加えられ、その他の子供に-10の補正が、他の一族に-5の補正がつく。 完全に選挙をコントロールできるわけではないので、自分が望んだ結果に導くことが難しい。下手すれば一族以外のものが当選する可能性も十分考えられる。そのような場合は他の継承権の称号があればその称号でプレイ続行となるし、1つも残らなかったらゲームオーバーになってしまう。 総括すると、選挙制は方針の管理が非常にしやすく、また子供の暗殺などに手を染めなくても自分が望む相続人に後を継がせることができるというメリットがある反面、早死で手痛い打撃を受ける可能性が非常に高い
性別による継承法は3つある。
Agnaticは男性のみが継承できる法である。これは女性の僭称者が現れることが無いというメリットがある。また選挙制や婿入り以外の場合で他家に乗っ取られててゲームオーバーになる可能性はとても低くい。 デメリットとしては男子が生まれないと常にゲームオーバーの危険性がはらんでいるということである。また-10ポイントのopinion補正が女性の一族につく。
Agnatic-cognaticは男性の後継者が居ない時に限って女性の相続を認める法である。長子相続や選挙制を採用しており男性の後継者が豊富な場合は意味のない制度であり、女性の僭称者を生みやすいデメリットもあるために注意が必要である。そのため長子相続や分割相続の場合にAgnatic-cognaticを採用するのがいいだろう。 デメリットとして女性が後継者や当主の場合に-10のopinion補正が男性の封臣に付くことと女性の僭称者が現れることである。また結婚によって乗っ取られる可能性が高いのもこの法の場合である。
この法律は男と女が完全に平等の相続権を持つということである。たとえば長子相続であれば、長子が女で次子が男である場合Agnatic-cognaticとちがい長女が相続する。しかしながらこの法律はバスク文化の持ち主しか使うことができない。 メリットとしてはAgnaticを採用するよりも倍の潜在的相続者を得ることができる。またロールプレイの一貫として採用するのも面白いだろう ゲーム的にはあまり使い勝手がいいものではない、男の一族に-10のopinion補正がつき、後継者が当主が女性の時に-10のopinionが男性封臣につく。また結婚に関しても更に注意が必要になる。僭称者の対象が増えるのもデメリットの1つである