歴史・背景

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エル・シッド El Cid 1043-1099

生涯

中世スペインの軍人、名将。本名ロドリゴ・ディアス・デ・ビバール。 シドはアラビア語の「君主」という語が語源である。 傑出した野戦指揮官で、生涯にわたって輝かしい勝利を収めたところから、中世騎士物語に由来する「勝利者」とも呼ばれる。

カスティリアの小貴族ディエゴ・ライネスの子。

カスティリア王サンチョ2世のもとで軍人としての名声を不動のものとした。 サンチョ2世の死後、カスティリア=レオン王のアルフォンソ6世に仕えて、ムスリムとの戦いで名を上げたが王と衝突して追放された。

その後、サラゴサのムーア王国の政治顧問となり、数々の功績を挙げた。

1083年、一旦王と和解するがすぐに破れる。 しかし1087年、アフリカのムラービト朝のスペイン侵入対策に苦慮したアルフォンソは再び彼を側近として帰参させた。 ムーア王国におけるアルフォンソの宗主権確立に尽力したが、89年再び宮廷を追われ、以後バレンシア征服にかかった。

バレンシア征服後はそこに王にも等しい地位を築いた。

彼をテーマにした文学作品も多く、代表的なものにコルネイユの『ル・シッド』がある。

(参考:ブリタニカ国際大百科事典)

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晩年はバレンシアで王にも等しい地位を築いた。
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バレンシアのエル・シド。

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