初心者による初心者のためのブルグンド王国

本章の登場人物

dietmar.jpg 神聖ローマ皇帝Dietmar II世 werner.jpg ハンガリー王子Werner。皇帝の従兄弟。 ermengau2.jpg Ermengau de Comminges。天才と謳われた元帥。 tajaddin.jpg カリフ。ファーティマ朝の主。 zara.jpg カリフの第3夫人Zara

これまでのあらすじ

冷酷帝と呼ばれた神聖ローマ皇帝Gerlachは、ハンガリーの獲得、叛乱の鎮圧など確かな足跡を残す一方、僅か5年の治世でこの世を去ってしまった。

悪魔の化身 (1384年)

冷酷帝Gerlachが41歳で薨去すると、その後を受け、長男のDietmarがDietmar II世として戴冠した。 当時、Dietmarは13歳と未成年であったため、Ermaugau de Comminges元帥が摂政を務めた。 1361年に成人したDietmar II世はノルウェーの王女と結婚した。しかし1362年、ついに恐れていた事態が発生する。

ermengau2.jpg 陛下。ある情報によると、ファティーマ朝の軍勢がギリシアを攻撃しているようです。 dietmar.jpg ギリシア……。確かあそこは、イングランド領だったはずだが……。 ermengau2.jpg ええ。侵略を企図しているに違いありません。  


  ――ダマスカス王宮。   tajaddin.jpg Zara、知っているか? zara.jpg 何ですか、カリフ? tajaddin.jpg コンスタンティノポリスを。 zara.jpg いいえ。それは何ですの? tajaddin.jpg 世界で最も繁栄した都さ。 zara.jpg 一度は行ってみたいものですわ。 tajaddin.jpg いいや。一度ならず、何度でも行けるだろう。 zara.jpg 本当に? tajaddin.jpg そうだとも。あの地はまもなく我が手に入るのだから。   Tajaddinは歴代のカリフの中でも武勇に優れた人物であった。 イングランド軍の抗戦に遭い、5年もの歳月を要したとはいえ、ギリシアは陥落。 ギリシアにおけるイングランドの支配は約80年で幕を下ろしたのだった。   イングランド王Eadgar IV世は東地中海の領地を喪いながらもギリシア王を名乗り続けたが、 30歳の若さで病気を拗らせて死去してしまう。その跡を継いだのはまだ幼い長子、Markだった。   ermengau2.jpg 陛下、うれしいことですね。 dietmar.jpg 何のことだ、一体? ermengau2.jpg イングランドのことですよ。 dietmar.jpg あぁ。そうか、そうか。そうだな。新王Markは私の従兄弟だからね。 ermengau2.jpg 心配なのは彼の年齢です。 dietmar.jpg 確か、まだ1歳になったばかりの赤ちゃんじゃないか。 ermengau2.jpg そうです。 dietmar.jpg 私も若くして即位したが、その比ではないな。 ermengau2.jpg 前途は多難でしょうね。 dietmar.jpg 何か、支援をすることはできないものだろうか? ermengau2.jpg そうですね。……縁組、などはいかがでしょう? dietmar.jpg 1歳児と、か? ermengau2.jpg もちろん、婚約、という形ですよ。 dietmar.jpg うーむ。しかし、私の子供は男ばかりの三人兄弟……。 ermengau2.jpg 陛下、いらっしゃるじゃないですか。妹さんが。 dietmar.jpg 妹!? ermengau2.jpg そうです。 dietmar.jpg Fredericaは18歳だぞ。 ermengau2.jpg でも未婚なんでしょう?歳の差なんてこの際、問題じゃありません。 dietmar.jpg そういうものか? ermengau2.jpg ええ。   fiance.jpg

17歳差の従姉弟婚の婚約が取り決められた。

  ermengau2.jpg 実際に婚儀が行われる頃にはFredericaは33歳です。 dietmar.jpg ある意味、可哀想なことだな。 ermengau2.jpg もし、二人に世子ができなければ、王位は妹のBeatriceに移ります。 dietmar.jpg ああ。 ermengau2.jpg ですから、Beatriceは皇帝の息子に嫁ぐことにしましょう。 dietmar.jpg イングランドの乗っ取りを図るのだな。 ermengau2.jpg 平たく言えば、そういうことです。 dietmar.jpg お主も、悪知恵が働くものよ。   この計画は順調に進んでいるように思われた。1383年、ある男がシュトゥットガルトに乗り込んで来るまでは。   ――1383年、シュトゥットガルト。   werner.jpg 来たぞ、来たぞ…………!俺様だ! dietmar3.jpg 誰だ、君は! werner.jpg おいおい。従兄弟の顔も忘れたのか?呆れた王様だ。 ermengau4.jpg 皇帝に向かって、失礼だぞ! dietmar3.jpg 良い。こいつは確かにWerner、私の従兄弟だ。 ermengau4.jpg Werner様?! werner.jpg そう。父はハンガリー王Bosonvald、母はイングランド王女Joanさ。 dietmar3.jpg くっ……、何が言いたい? werner.jpg これは不公平だと思わないか?俺だって王に就くべき血筋じゃないか。 dietmar3.jpg 時期を待てばハンガリー王になる日がくるだろう。 werner.jpg そういう話じゃないんだなぁ。王様。 ermengau4.jpg 何が目的だ! werner.jpg 聞けば、Frederica叔母さん、イングランドの王様と婚約してるそうじゃないか。 ermengau4.jpg そうだ。 werner.jpg 可哀想だよね。28歳になってまだ独身だそうじゃないか。 ermengau4.jpg 貴様! werner.jpg 皇帝は、従兄弟としてイングランド王のMarkを護るそうだね。 ermengau4.jpg もちろんだ。当然のことだろう! werner.jpg くっはっはっは。当然、ときたか。いい事を教えてやろう。 ermengau4.jpg 何だ? werner.jpg 俺だってイングランド王の孫なのさ。 ermengau4.jpg だからどうした!? werner.jpg 従兄弟なのはMarkも俺も同じだろう?それにあれは女系だが、こっちは直系だ。 dietmar3.jpg ああ。 werner.jpg 公平に見ろよ。俺とあいつ、君にとってどっちが大切なのだい?   Wernerは野心家だった。そればかりか、悪魔が憑いているというのがもっぱらの噂で、ハンガリーでも奇行が絶えなかったという。 このシュトゥットガルトへの訪問も、一種の「奇行」であったというのが、正しいのかもしれない。   しかし、現実はそれでは済まなかった。Wernerの言葉は概ね真実を捉えていた。 まだ10歳の幼王Markを廃し、Wernerを王位に据えれば、神聖ローマ帝国はその版図にブリテン島を加えることができるのだった。   MarkとFredericaの、ついでGerlach皇子とBeatriceの婚約は相次いで破棄された*1。 そして、神聖ローマ帝国はイングランドに対して宣戦を布告したのだった。 イングランド王Markは味方であったはずの従兄弟からの突然の攻撃に狼狽したと伝えられる。 ところが、先に攻撃を仕掛けたのは怒りに燃えるイングランド軍の方であった。   dover.jpg   1万を超えるイングランド軍がドーバー海峡を渡り、フランドルに達した。 それでも、イングランドの善戦はここまでであった。優に3万を超える軍勢がヨークの北海沿岸に上陸すると戦線は一気に瓦解した。 1384年11月、イングランドは降伏し、Wernerは新たにイングランド王として戴冠したのだった。 Markはギリシア王としてロンドンなど幾つかの直轄領の領有のみを許され、その独立は維持された。   england.jpg

ロンドンなど直轄地であった一部の領地はMarkの領地として残され、「ギリシア王国領」とされた。

Possessed

悪魔憑き(possessed)traitは、何らかの精神疾患を表現しているものと思われます。暴力性や攻撃性を持ち、しばしばトランス状態を経験するような人物と説明されています。「悪魔憑き」の最大の効果は、悪魔の声(voice of satan)あるいはキリストの声(voice of Jesus)が聞こえるようになるイベントが発生することです。イベントは連鎖を形成し、キリストの声は、美徳系などのtraitがついていき、悪魔の声は罪業系のtraitがつきます。また、ステータスに大きなブーストがかかるなどの場合もあるようで、様々なイベントが惹起されるようになっているようです。精神疾患系のtraitは他に狂気(Lunatic)がありますが、こちらは今プレイでは登場しませんでした。

<追記>今プレイでは未確認ですが、possessedを持つキャラの周辺で怪死が相次いだり、魔女が率いるイベント軍(維持費無料)が召喚されたりすることもあるようです。DLCの導入が必要という噂もありますが、真偽のほどは分かりません。これらは、おそらく連鎖イベントの一環であると思われます。

possessed.jpg

Wernerは悪魔の声を聞いていたようだ。

キャラのステータスなど

Dietmar II, Emperor of Holy Roman Empire(Skilled Tactician)
外交8 戦術13 管財3 謀略12 学問2
Diligent Shy Deceitful Charitable Cynical Kind

皇帝Dietmar II世。あまり特徴のないステータス。

Werner, King of England(Scholarly Theologian)
外交12 戦術6 管財8 謀略5 学問14
Gregarious Brave Kind Ambitious Gluttonous Possessed

Wernar王は野心的な王だったが、かなり有用な人材だった。(Gregarious、Brave、Kindで配下opinionに+25) ところが、Possessedのtraitが彼の運命を左右するのだった。

Caliph Tajaddin 'the Blessed'(tough soldier)
外交11 戦術17 管財8 謀略6 学問6
Diligent Arbitary Charitable Humble Wroth Brave

ファーティマ朝のカリフTajaddinはJihadに参加し、戦術スキルは19に達していた。


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*1 近縁者同士が結婚あるいは婚約をしている国には宣戦布告ができない。

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