Paradox Interactive Convention 2014にて次回拡張DLCのアナウンスがありました。アナウンスされた内容としては
マップが50%拡大し、300以上のプロヴィンスを新たに追加、それにインドが含まれることになる、また新しく3つの宗教も追加され、戦象ユニットも登場することになるそうです。
Crusader Kings IIの最新の拡張において、インド亜大陸が戦略にスパイスを加えてくれる!
ストックホルムー2014年1月28日―征服者のシッダたちとともに、お経とスパイスが東風に乗ってヨーロッパ中を漂う。なにしろParadox InteractiveとParadox Development Studioが今日、Crusader Kings II: Rajas of Indiaをお知らせするのだから。インド亜大陸に目を向けてみると、世界的に称賛された戦略/RPGゲーム、Crusader Kings IIの、大辛の6番目の拡張は、インドとその多神教と深くかかわることになる;ヒンドゥー教、仏教、そしてジャイナ教。カルマは寛容である!
新たなマップを垣間見るなら、新たなティーザー・トレイラーを見てみるといい:
http://www.youtube.com/watch?v=TBQmY4TKUrc
宝石で飾られたきみのターバンの埃を払って、強力なインドのラージャとしてダルマを保護しよう。インドラの名の下に征服して!戦象(war elephant)ユニットを徴収して、深いジャングルの地形で闘おう。仏教徒として、シッダールタを誇らしげにし、ジャイナ教徒として、きみのテクノロジーを進歩させるか、調和的で安定的な領域を維持しよう。戦好きのヒンドゥー教徒のクシャトリヤとして、近隣に攻め込もう!
Crusader Kings II: Rajas of Indiaは凶暴な女神カーリーの怒りすら鎮めるような、大量の新たな文化的、宗教的イベントを導入する。たとえば、ヨーギやサドゥーに会ったり、ディーワーリーを祝ったり、きみの転生について考えたり。注意するがいい、生命の車輪は回転し続け、それらのカルマの力は均しく残酷であり得るのだから!
ヒンドゥスタンに目を向けてみると、マップはかなり東まで拡張し、中央アジアにある数百もの新たなプロヴィンスを取り囲んでいる。また同様に、紅海やインド洋の港は、きみの艦隊によって航海されるよう開かれることになる。 詳細はここで読むといい。
Crusader Kings II: Rajas of Indiaはデジタル・ポータルから、2014年の春にダウンロード可能になる予定だ。より詳細な情報のためには、以下を訪れるように: www.crusaderkings.com
一般的な常識と違って、世界には端がある。すくなくとも、ParadoxのCrusader Kings IIにおいては。しかしむしろ、それは大地と海が恐るべき虚空に滑り落ちる大いなる深淵でなく、実際には「建設中」の立て看板で区切られているようなものだ。この建設現場は相当東のほうに進もうとしている。インド亜大陸を作るため、大地から山々をどかして、せっせと働いているのだ。
「300もの新たなプロヴィンス」とスタジオ・マネージャーのJohan Anderssonは言う。そして私の心はふらつく。しかも、彼は控えめに言っているのだ。私が結局Crusader Kings II: Rajas of Indiaを見るために、マイアミにある、有り難いことに空調の効いた部屋の、馬鹿馬鹿しいほど快適なソファーに腰を下ろしたとき、リード・デザイナーのHenrik Fåhraeusは数にしてほぼ100もの追加プロヴィンスを加えた。Rajas of Indiaは巨大化している。そして、野心的にも。
厖大だ:それがRajasにたいする私の第一印象だった。インドのプロヴィンスの多くは小さいとはいえ、重要な不動産の集まりであり、残りのマップはさらに東に伸びている。ペルシア最東端のプロヴィンスが奇妙に断ち切られていた場所は、その歴史的形状やサイズがきちんと反映されていなかったが、いまや完全に形作られている。これは単なるインド拡張ではない。
http://www.youtube.com/watch?v=TBQmY4TKUrc
しかしRajas of Indiaという名前で、焦点は確かにはっきりしている。インド亜大陸は千日手(Mexican standoff)の開催地となっている。三つの宗教が小さな王権同士の小競り合いの只中で、支配権を争っている。とはいえ、それは緩やかな千日手だ。というのもCrusader Kings IIをプレイしているとかなり頻繁に噴出する聖戦のような宗教的緊張は、インドにおいて明らかに低いからである。とはいえ、たしかに対立が存在しないという意味ではない。三つのうちでもっとも戦闘的なのはヒンドゥー教である。
ヒンドゥー教徒に加わっているのは仏教徒である。彼らの多くは哲学者と教養のある人民であり、その実質的利益は彼らの技術にたいするボーナスである。千日手の三つ目のメンバー、ジャイナ教は、おそらくもっとも知名度が低い、とりわけ戦争が起こるようなゲームにおいては、朝食にコーンフレークぐらいの一般度だろう。彼らは平和主義者だ:安定しているが、拡張の多くの機会を欠いている。
この新たな諸宗教と文化は、つねに進化しているCrusader Kingの形式に最大の追加のいくつかをもたらす。カースト制から、輪廻転生のような文化専用イベントまで。そうなると、子供は先祖と同じようなキャラクターtraitを発展させる。ヒンドゥー教のキャラクターは、特定の神格に傾倒することが出来、彼らの神の選択は、特定のキャラクターtraitによって可視化される。
宗教の変更は明らかに簡単である。支配者たちは彼らの生涯のなかで、少なくとも一度は自由に宗教を変えることが出来、プレイヤーは新たな宗教をより簡単に体験し、それぞれの信仰のメカニズムの利点と特定の能力を確認することが出来る。近隣のペルシアや遠く離れたヨーロッパといった、よその土地からの征服者たちも、インドの信仰に改宗することが出来る。しかしもし、きみが自分のノルウェーの王をヒンドゥー教に改宗させたなら、きみは不可触賎民からはじまり、あまり周りから好かれないだろう。戦士カーストまでのぼり詰めることは必要不可欠であろう。
インド――その地政学、動植物――はさらにかなり大量の追加を含んでいる。新たな地形タイプ、ジャングルは、風景にドットを打ち、そこで野営する軍隊に防御ボーナスを提供し、その繁栄したエリアなどを彷徨うのは戦象で、これはRajaのもっとも派手な新ユニットである。これらの獣を戦闘で使うのは、世界のほかの場所では時代遅れになっていたが、Henrikが教えてくれたところによると、インドで象は17世紀まで戦争で使われていたらしい。
拡張と一緒に、Rajasの内容の多くを無料で提供するパッチがある。拡張されたマップは全員が利用可能だ。そしてRajasの購入者だけが新たなインド文化でプレイすることが出来るのだけど、すべてのプレイヤーにとって、彼らはこの地域に存在している。ほかのいくつかの追加が、つぎの(無料パッチの)アップデートの容量を増やす予定だ。たとえきみが金を惜しみなく使うつもりでもね。
Steam Workshop integrationとSteam multiplayerはCrusader Kings IIをEuropa Universalis IVと一直線に持ってくるだろう。カスタムmodへのアクセスはより簡単になり、願わくばオンライン・ゲームのセットアップでうろたえることは少なくなるだろう。ボーダレス・ウィンドウ・モードもオプションに追加される。
もっとも驚くべき追加のひとつは、無料のミニ拡張だ。Paradox Development StudioはAfrican DLCに取り掛かろうとしたが、代わりに彼らはそれをRajasのアップデートに組み込むことにした。それをミニ拡張だと考えるがいい。ヌビア文化は拡張され、その地域全体はより深みを増し、キャラクターも増える。退廃、Sword of Islamでムスリムの支配者に導入されたメカニズムも調整され、北アフリカまでの旅も、やってみる価値があるものにしてくれる。
Rajas of Indiaは3月発表予定で、私はもう次の外出を計画している。The Old Gods以来、私はずっとヴァイキングをやってきた。Sons of Abrahamでは、ユダヤのヴァイキング国家を作った。今回はヴァイキング・インドを考えている。私は夜じゅう、ノルウェイからの旅路を計画していた。地中海を通って――港を取り上げて――エジプトをなますに切り刻んで、インド洋に到達するんだ。何と言っても、ヒンドゥー・ヴァイキングという響きはいい感じがする。
みんな、この一週間ベンガル虎が袋から抜け出して、秘密がばれちゃったから、Crusader Kings II: Rajas of Indiaの最初の開発日記を書く時間だね!最初のエントリーでは、Crusader Kings IIのこの新しい拡張が何であり、何でないかにかんする簡単な概観を提示しておくことにしよう。今後の週では、それぞれの要素を詳細に取り扱うよ。
まず、なんでインド?そうだねぇ、これはずっとぼくの目標だったんだ。それにぼくたちはこれまで、明確な仕事をこなしてきたからね。マップの古くからの東端は次善手といったところだ。政治的にも地理的にもね。ヨーロッパと相関関係にあった多くの強力な国家が半分に切られていて、言うまでもなく、マップの東南の隅は実際の歴史に反してぼんやりしている。一般的に、インドの追加は、中東全体のプレイをより面白いものにしてくれる。さらにもっとも重要なことに、インドはかくもダイナミックで魅惑的な地域なんだ!
http://forum.paradoxplaza.com/forum/attachment.php?attachmentid=100711&d=1391522415
さて、マップがまさにどのように処理されるかについての、いくつかの考察があったが、答えは単純で、ぼくたちはそれを遥か東へと拡張するんだ。分割マップや、そういった類のものじゃない。つまり、ゲームを持っている人は皆、インドと関係する(、そして征服!)ことが出来るんだ。Rajas of Indiaを持っていようがいまいがね。
マップを拡張するために、不毛の土地は最小限に抑えようとしたんだけど、同時に、インドはとてつもなく大きいことに気付いたので、ぼくたちは旧いマップの東側全体を組み替えなくちゃいけなかった。新しいマップだってよりリアルになっているわけじゃないんだけど、僕たちは今回の機会を利用して、旧いマップのかなり主要な問題を修正することにした。とりわけ、カスピ海とアラル海の周りをね。この新たな領域全体の追加はまた、ぼくたちはついに多くのプロヴィンスをその正確な場所に置くことが出来たということも意味している(ぼくたちは旧いマップの東端を、実際にはマップ外にあるけれども、重要性のために入れざるを得ないプロヴィンスを組み入れることで、圧縮しなければならなかった。)この新しいインドのプロヴィンス以外にも、ぼくたちは中央シベリア、トランスオクサニア、アフガニスタンにあるプロヴィンスも追加している。今のところ、だいたい330の新たなプロヴィンスがあると思うから、全部で1442になるかな(海域も含めて)。あと、おそらくリリース前にもう少し追加すると思うよ。
http://forum.paradoxplaza.com/forum/attachment.php?attachmentid=100712&d=1391522416 http://forum.paradoxplaza.com/forum/attachment.php?attachmentid=100709&d=1391522413
耳寄りなことに、これはきみたちに一銭も払わせないよ。でも、もしきみがヒンドゥー教徒、仏教徒、ジャイナ教徒の支配者でプレイしたいなら――関連するメカニズム、グラフィック、イベント付きで――この拡張を買わなきゃだめだろう。きみは輪廻転生、聖なる牛、空中浮遊する僧、絞殺強盗(Thuggee)、虎狩りを見逃したくないだろう!あぁ、インド顔に特有の肖像画セットはRajas of Indiaに含まれる予定だよ。
ペースを落とすことなしに、ゲームはこれら新たなキャラクター、プロヴィンスを本当に処理することが出来るのか?出来ます。実際、メモリー使用は懸案事項だったけど、ぼくたちはそれを気楽に300Mb以上も減らすことが出来たよ。そのため、追加のキャラクターを増やすことが出来たんだ。ぼくたちはゲームスピードも最適化させたけど、以前よりも実行はすこしだけ遅くなるかもしれない(とはいえ、きみが骨董品のマシンで速度5にしているのじゃなければ気付かないはずだ)。ほかにも、ぼくたちがゲームに加えている劇的な変化のために、古いセーブゲームはヴァージョン2.1と互換性はないことを言っておくべきだね!でも、ヴァージョン2.0.4はSteamのベータブランチとして利用可能なままにしておく予定だよ。
今日はここまで、みんな!それじゃ。
http://forum.paradoxplaza.com/forum/attachment.php?attachmentid=100710&d=1391522414
歴史戦略ゲームのことになると、即座に頭に浮かぶスタジオがある。Paradox Development Studioで、これはスウェーデンのヴィデオ・ゲーム開発会社で、ヴィデオ・ゲームのパブリッシャー、Paradox Interactiveと緊密な関係にある。そして、もしきみがこのサイトをしばらくフォローしているのなら――たとえ彼らのタイトルが我々の中核テーマからやや外れていたとしても――きみがすでに、たとえばEuropa Universalis、Crusader Kings、Victoria、Hearts of Ironのような戦略タイトルをすでにプレイしているか、少なくとも聞いたことがあるだろう。そしてもしそうなら、PDSの成り立ちはどうだったのか、そして次に何が来るのか、おそらく興味があるだろう。だから、ここに、Paradox Development Studioのスタジオ・マネージャー、Johan Anderssonがスタジオとその大戦略ゲーム(grand strategy games)の歴史と未来について我々に話さねばならなかったことをお送りする。
SS:あなた自身について話してください。どうしてヴィデオ・ゲームに携わるようになったのですか?
Johan Andersson:ぼくはいつも戦略ゲームを愛してきたし、いつも歴史とゲームに心から夢中だった。ゲーム産業でプログラマーとして始めたとき、ぼくは実際にノルウェーでアクションと格闘の(action and fighting)ゲームを作ったんだ。信じようが信じまいがね!でもそれからぼくは、本当にスウェーデンに戻りたくなって、そうすることによって、ぼくは幸運にも、Target Gamesという、ボードゲームを作っていた会社の一部としてゲーム開発スタジオを立ち上げる機会を得たんだ。彼らはぼくに、ボードゲームをベースにしたPCゲームを作ってもらいたがって、ぼくが参加した最初のゲームはEuropa Universalis Iで、これはEuropa Universalisというボードゲームをベースにしている。このボードゲームは地獄並みに複雑で、でもぼくたちはまだ、それがPC用の素晴らしい帝国建設ゲームに作り替えられ得ると信じていた。だからぼくたちは権利を得て、その後にもHearts of Iron、Victoria、Crusader Kingsなんかを作ったんだ。ぼくたちは、世界を砂場のなかに作りたいという視点からグランドゲームを作って、ゲーマーたちに、歴史がもたらし得るすべてのものをあげたかったんだ。
ぼくたちがEuropa Universalis IIを作ったとき、プロジェクトの最初には三つの勇敢なゲーム開発会社が、ちっぽけな資本で、小さな部屋にひしめき合って、机を共有して、プログラムしていたのを覚えている。そうやってぼくたちの話は始まったんだ。開発スタジオとして、ぼくたちはいつも、Crusader Kings IIのリリースまでは、ほかの会社のなかにいたんだ。それからぼくたちは、スタジオのための新たなアイデンティティーを作って、自分自身をParadox Development Studioと呼ぶことに決めたんだ。でももちろん、ぼくたちはまだパブリッシャーのParadox Interactiveと本当に緊密に働いているし、彼らは素晴らしいよ。ここPDSで働いているのは全員がゲーマーだし、ぼくたちは、自分自身が大好きな種類のゲームを創り上げる自由を持つゲーム開発会社という贅沢を享受しているよ。
Europa Universalis I (2000) - Paradox Development Studio, Strategy First, Typhoon Games
SS:最初のゲームを開発するのは、たとえばあなたの最新作を開発するのに比べてどうでしたか?
Johan Andersson:そうだねぇ、ぼくたちはいま自分のデスクを持ってるからね!はは、違うなぁ。重要なのは、ぼくはつねに、偉大なゲームはそれぞれのチームが彼らの情熱のプロジェクトに取り掛かる十分な時間を持っている限り、小さなチームによって作られ得るということを信じているということだ。Paradox Development Studioは実際、かなり成長した。でもぼくたちはそれでも、かなり小さなスウェーデンのゲーム開発スタジオで、すべてのゲームには専用チームがあるんだ。いまいくつかのチームには40人がいる:Crusader Kings II、Europa Universalis IV、Runemaster、Hearts of Iron、そしてすべてのプロジェクトにかかわる我々のアート・チームはね。でもたとえば、もしEuropa Universalis IVを例にとれば、Paradox Development Studioにいるすべての人間は、一定の時間は開発期間中そのゲームに携わっている。ぼくたちがテストやバグ修正などのために助けや余剰人員が必要になったときは、みんなが助けに駆けつけてくれる!だからすべてのゲームはスタジオ全体の無償の愛によって出来上がっているんだ。たとえきみがその専用チームにいなかったとしても。そして成長したことによって、ぼくたちは今や、より多くの人員が必要なときは、簡単にみんなに働いてもらうことが出来るんだ。
上のことに加えてぼくは、本当に助けられたのは、ゲーマーたちによる物語(storytelling)と口コミだと信じている。それはまさに、ぼくたちがついに障壁を打ち破って、箱庭戦略ゲームが本当に提供するべきものを新たなゲーマーたちに示すことが出来たということだろう。新たな参加者にとって、ゲームを見て、「オーケー、これがマップだろ?」と言うのは余りにも簡単だ。ぼくたちの戦略ゲームが実際に、しばしば既存のRPGゲームより多くの物語や探検の選択肢を持っているときに。彼らはまさにそれを発見する必要があって、Crusader Kings IIは、彼らにそれを見せることが出来たゲームだね!
Crusader Kings II (2012) - Paradox Development Studio, Paradox Interactive
SS:今までで、あなたの最高の仕事は何だと思いますか?
Johan Andersson:全部!ごめんね、答えられないよ。親にお気に入りの子供を一人選ばせるようなものだよ。ぼくはこれまで開発に参加してきた、そしていま開発しているあらゆるゲームを誇りに思っている。PDSにいる我々にとって、偉大なヴィデオ・ゲームというのは、プレイヤーが意味のある選択肢に直面するという状況を組み合わせたものなんだ。ぼくたちはプレイたーに、あらゆる種類の選択肢を提供したい;集中的で一本道なストーリーを語る代わりに。ぼくたちは、プレイヤーが自分自身のストーリーを作ることの出来る状況を作ろうと神庭っているんだ。きみが一旦ゲームの世界に入ると、それはとても違ったものになる。Crusader Kings IIの陰謀や暗殺、Europa Universalis IVの世界征服の感覚、Victoria IIにおける政治判断と、きみの政治に対する人民の叛乱、Hearts of Ironにおける第二次世界大戦の感覚。ぼくたちのスタジオの最大の達成は、すべてがそれぞれの固有のパーソナリティーを持つ挑戦的なゲーム、どのようにプレイするかプレイヤーが選択する自由を作ることが出来たことだと言っていいかもしれない。そしてそれらは、テーブルになにか特別なものをもたらしてくれると感じているんだ。
SS:これまで、独自のSFやファンタジーの世界観を持った大戦略ゲームを作ろうとしたことは?
Johan Andersson:もちろん、考えたことはあるよ。でもぼくたちは、SFやファンタジー設定の大戦略ゲームを作るより、戦略要素を持った、ほかのゲームジャンルを探索することに、より興味があるんだ。
だからいま、ぼくたちは次のゲームを明らかにしたんだ!並行して、きみはぼくたちのWWIIゲーム/大戦略ゲームHearts of Iron IVと、戦術RPGのRunemasterの開発に気付くだろう!だから実際、Runemasterは歴史じゃなくて、北方神話(Nordic Mythology)に基づいたぼくたちの最初のゲームなんだ。
思うに、ぼくたちはスタジオとして、つねに次に探索したいものについて考えているんだ。ほとんど歴史の新たな側面や時代についてね。だってぼくたちは歴史を愛しているし、歴史はインスピレーションの絶えることなき源泉なんだしね。でもぼくたちは全員ゲーマーだし、もっと言えば戦略ゲーマーなのだから、戦略ゲームを楽しむゲーマーのほとんどは、それが本当に素晴らしいゲーム体験を提供してくれる限り、歴史戦略ゲームだけじゃなくて、ほかのエリアや領域の設定のゲームも愛していることを知っている。
SS:あなたのコミュニティーについてはどう思っていますか?すべてのParadoxのゲームは私の見たところ、巨大なmodのコミュニティーと、雨のように降ってくるAfter Action Reportを持っています。いくつかの巨大mod、たとえばElder Kings、Lux Invicta、Game of Thronesのようなものはどう思いますか?
Johan Andersson:ぼくたちのmodコミュニティーは、ぼくたちにとっての世界を意味する。ぼくたちは、自分たちのゲームを本当にmod化してほしいし、ゲーマーたちには自らの視点を持ってほしいし、ぼくたちは何人かのmod職人をPDSにリクルートしてるしね。物凄い数の素晴らしいmodがあるし、なにより、それらはゲーマーに、箱庭戦略ゲームが彼らのお気に入りなんじゃないと考えるよう促してくれるんだ。それから彼らは自分が楽しむテーマのmodを発見し、それに係わることが出来る。そのおかげで彼らは戦略ゲームに恋することになるのさ。
ぼくは個人的に、mod職人のあいだに「少ないことはより多いこと」の原理に則った創作の潮流が大きくなっていることに興奮しているよ。ひとつの単純なアイディアが、ゲーム体験を劇的に変え得るんだ。つまり、ほとんどのシステムは、それらがシンプルに保たれているならば最良に働くというととだし、modコミュニティーにそれが育ってきているのを見ることが出来て嬉しいよ:)
<以下続く>
新しい週に、新しい開発日記!今回は、新しい宗教と、それらの複雑さについて話すつもりだよ。先週言ったように、いまや三つの宗教も持つ、新たなインドの宗教グループが存在する:ヒンドゥー教、仏教、ジャイナ教だ。きみがRajas of Indiaを買ったときに手に入れるのは、これら三つの宗教のひとつの支配者としてプレイする能力と、それらに関係したすべてのメカニズムだよ。
http://forum.paradoxplaza.com/forum/attachment.php?attachmentid=101291&d=1392126188
三つのインドの宗教すべてに共通する概念は、それらが多神教で、寛容である――とりわけお互いに対して――ということだ。だから、彼らの誰にも、心配すべき異端は存在しないんだ。代わりに、低い宗教的権威は、様々なマイナスのイベントを引き起こす原因になるし、同様に、お金にかんしてもマイナスを引き起こすんだ。この寛容さは、プロヴィンスの叛乱危険性や、家臣による彼らの主君に対する評価にも反映しているよ。異端の代わりに、キャラクターたちは彼らの宗教の、合法的な分派に所属することもあり得る。だから、たとえば、ヒンドゥー教徒は、シヴァ派(Shaivist)、シャクティ派(Shaktist)や、ほかのいくつかの神格の分派ということがあり得る。これはキャラクターのtraitなんだ。様々なボーナスのために、特定の守護神を選ぶことも出来るよ。
三つの宗教すべてのキャラクターは、ひとりの妻だけを娶ることが出来るけど、異教やゾロアスター教徒のように、側室は許されているんだ。インドの宗教にかんするほかの大きなことは、特定の相続法にかかわらず、お気に入りの子供を後継者として指名することが出来るんだ(とはいえ、もちろん性別優先法は守らないとダメだけど)。最後に、かなり重要なことに、プレイヤーたちは、必要に応じて特別なメカニズムの利点のために、これら三つのインドの宗教のあいだで切り替えることが出来るんだ(とりあえず、莫大な信仰心を払って、一生に一度)。その通り。それらが主要な共通点の最大のものなんだ。もちろん、これら三つの宗教のキャラクターが得がちなイベントの種類に関するある種の類似性も存在するんだけど(とはいえ、これは後の開発日記のために取っておくよ!)
http://forum.paradoxplaza.com/forum/attachment.php?attachmentid=101290&d=1392126187
ヒンドゥー教がこれら三つのなかで最も好戦的なんだ;ヒンドゥー教の支配者たちは、通常の聖戦(Holy War)開戦理由を使うことが出来る。加えて、彼らは隣接する非インド宗教のプロヴィンスを襲撃(raid)することが出来るんだ。とはいえ、ヒンドゥー教徒はカースト制にも取り組まなくちゃいけない。すべてのヒンドゥー教徒は、ぼくたちがゲーム内で表現する三つのカーストのどれかとして生まれるんだ;婆羅門(Brahmin)、クシャトリヤ(Kshatriya)、ヴァイシャ(Vaishya)の三つだ。これはキャラクターのtraitとして表現されている。司祭は婆羅門で、封建支配者たちはクシャトリヤ、そして平民たちはヴァイシャだ。正しくない――もしくは、劣った――カーストとの結婚は、正しくないカーストで、ほかのヒンドゥー教徒たちに深刻な評価ペナルティを与えてしまうんだ。違うカースト同士の親から生まれた子供は、二つのうち低いカーストで生まれてくる。カーストを全く持っていないキャラクターは、最低の者になる――つまり、不可触賎民だ。このシステムはきみの結婚の選択肢を制限して、きみの領域内の対立の原因となりがちだ。特別なdecisionを通じてより高いカーストを得ることは可能だけど、難しいしコストがかかるよ。
仏教徒は、インドの宗教のなかでもっとも哲学的な精神を持った者として表現されているんだ。(まぁおそらく完全に公平というわけじゃないけど、彼らは歴史的に、その巨大な大学や図書館で知られていたしね。)彼らはカーストの心配をする必要がない。だけど、ヒンドゥー教に切り替える計画を持っている支配者は、それでもそれに留意したいと思うだろうね。仏教徒は襲撃をすることが出来ないし、彼らの聖戦CBはそれほど強力じゃない(いまのところ、公爵領の代わりに伯爵領に対してだ)。でも彼らはLearningに大きなボーナスを持っていて、つまり彼らは比類なき長期的なテクノロジー進歩を持っているということだ――もし生き延びることが出来ればの話だけど…
最後に、ジャイナ教がいる。これはおそらく地球上でもっとも平和的な宗教だよ。ジャイナ教徒にとって、アヒンサー(Ahimsa)――非暴力――の概念は彼らの信仰の基礎となっているんだ。だから、ジャイナ教徒はいかなる種類の聖戦CBも持たないし、暴力的な行動は信仰心(インドの宗教ではカルマと呼ばれる)や評価により深刻な跳ね返りがあるんだ。余りにも制限されている?おそらくね。でも、いくつかの大きな利点もあるんだ;ジャイナ教徒は、かなり大きな領地(demesnes)を持つことが出来るし、彼らの家臣から平均的な評価ボーナスを得ることが出来るし、基本的にプロヴィンスの叛乱を心配しなくていいんだ(とはいえ、その効果は非インドの信仰を持つキャラクターやプロヴィンスには薄いけど)
以上が新たなメカニズムにかんする簡単な要約だよ。とはいえ、ぼくが上で概略した情報は現在の設計では真実だけど、バランス調整なんかの理由でかなり変り得るということも言っておかないとダメだね。たとえば、三つのインドの宗教を同等に有利にしながら、異なった状況やプレイスタイルのみに相応しくするというのは、かなり難しいことだしね。
http://forum.paradoxplaza.com/forum/attachment.php?attachmentid=101289&d=1392126186
今回はここまで。また来週、みんな!
(残念なことに、今回は関係するスクリーンショットがないんだ。というのもグラフィックの多くはまだ出来ていないからね。ぼくが持っているのは、約束した通り、インドのde jureマップモードのものなんだ。)
*本記事のスレッドに書き込まれた開発陣による追加情報
ついに、Crusader Kings IIの次の拡張をアナウンスするときがやってきたよ!きみはすでに、「Sons of Araham」という名前をしっていると思う。予想がかなり近かった人もいたね。ちがうよ、ゾンビDLCじゃないよ!Sons of Abrahamはアブラハムの宗教、キリスト教、イスラーム、ユダヤ教に焦点を当てているんだ。このアイディアは、異教徒に注意を向けてから根本に還るため、一神教徒のために(とりわけキリスト教徒)、ゲームの宗教的側面を肉付けするためのものだった。
まずなによりも、ぼくたちは教皇にかんしてもっとやりたいことがあった;どうやって選出されるのか、どんな権力を持っているのか、どうやって彼のお気に入りになるのか。だから、ぼくたちは枢機卿(Cardinal)の称号と、枢機卿会(College of Cardinals)を追加したんだ。単純さのために、枢機卿は9人だけで、教皇はつねにこのメンバーから選ばれるんだ。とはいえ、枢機卿そのものは選挙されないよ;彼らは、教皇の廷臣や、ヨーロッパの司祭から、教皇によって選出されるんだ。選出には多くの基準がある;年齢、信仰心、評価、文化(教皇は、ホントにイタリア人が好きなんだ!)などなど。
それじゃ、いったいどうやって、きみの部下を聖ペテロの座に座らせることが出来るんだろう?うん、聖座(Holy See)は民主制じゃないから、これは直接的なプロセスじゃないんだ。まず、きみの司教の少なくともひとりが教皇によって枢機卿に任命されなければならない。幸運なことに、その司教のキャラクター自身に完全にまかせっきりである必要はないんだ。きみは選挙資金に増資することによって、ある程度の儲けで機械に油を注すことが出来る(商業共和国での総督の選挙と同じやり方だよ)。もちろん、きみが彼を司教にする前であっても、カトリック教会におけるキャリア候補者を注意深く育成することだって可能だよ。
教皇が死ぬと、今度は枢機卿たちが後任の教皇を選出する。このプロセスは、直接プレイヤーによって影響され得ないけど、枢機卿たちは、教皇が新たな枢機卿を選ぶのと同じような理由付けをするんだ。だから、きみが選挙に払ってあげたお金をただ浪費する無能者よりも、敬虔な年老いた男を枢機卿にしておいた方が良いね。
OK、採取的に、きみの司教が教皇になったとしよう。それがきみの役に立つの?うん、きみの領域出身の教皇たちは、きみのことが好きなんだ――かなりね。もちろん、これは彼らがきみの要求を受け入れやすいという意味だよ。離婚したい?問題ありません。誰かに侵略したい?OK。これをもっと便利にするため、ぼくたちは教皇にある新しい能力も与えてあるんだ:彼はきみにお金を与えることが出来る。単純明快だろ。彼はまた、教皇叙任のもとでの、司教領に対するきみの候補者を受け入れることが出来るし、きみが選んだ異教徒に十字軍を宣言することすらできる。とはいえ、彼がきみのお気に入りの行動をするたび、彼はきみのことを好きじゃなくなっていく。だから、きみの影響力が永遠に続くわけじゃない。ちなみに、きみがローマに対立教皇を据えた場合、同じような効果がある。あぁ、もし教皇が偶然きみのまさに王朝の出身だったなら、きみは月ごとの信仰心と威信を多くもらうことが出来るよ。
枢機卿たちを支配することにも、いくつかの直接的な利益があるんだ。もし誰かがきみより多くの枢機卿を支配していたら、きみはそいつへの破門や侵略を申請することが出来ない。
枢機卿会についてはこんな感じかな。来週は、聖堂騎士団、異端、そしてほかのことについて話すつもりだよ…
15 Comments T.J. Hafer at 06:58pm October 22 2013
Paradox Development Studioは、Crusader Kings IIの五つ目の拡張、Sons of Abrahamをアナウンスしたところだ。プレイ可能なユダヤ人のキャラクターと、カトリックの枢機卿会へ介入する能力という待ち望まれていた二大要素が、中世の、兄弟を殺して財産を奪うシミュレーターに実装されることになる。海を割って、軍隊を通過させる能力はまだだけど、ほかのはだいたい実装されている。
この拡張の焦点は、Old Gods DLCと対照的に、アブラハムの一神教信仰で、とりわけキリスト教徒、ムスリム、ユダヤ教徒のキャラクターが注目されている。カトリックはいまや枢機卿会のもとで運営される。教皇に任命された九人の枢機卿たちが常時活動する。きみは廷臣を教会のキャリアに合ったように育成し、教皇の良好関係を維持し、選挙資金にお金を投じることによって、このプロセスに介入することが出来るだろう。
教皇が死ぬと、活動中の枢機卿たちが新教皇を選出する。もしきみの教皇が選出されたら、きみは強力な能力を手に入れるだろう。たとえばきみが選んだターゲットに対する十字軍を取得する能力など。枢機卿たちを支配すれば、きみの候補者の一人が教皇に選ばれる可能性を増すだけでなく、ほとんど破門されることがないようにしてくれるだろう。
聖堂騎士団も完全に改良された。サンチャゴのキリスト教騎士団や、ゾロアスター教の不死隊のようなものがいくつか追加されている。きみはいまや、継承ラインにいる面倒な息子を、こういった騎士団のひとつに送ることによって厄介払いすることが出来る。彼はそこでグランドマスターに選出されるかもしれない。軍事的で敬虔なキャラクターは、自分から騎士団に参加するかもしれない。
異端も完全に改良された。独自のメカニズム、宗教指導者、そして彼らが多数派になれば、そこから彼が別れた正統信仰に取って代わる能力。例として、カトリックのカタリ派、これは女性司祭を任命することが出来る。ムスリムの分派は、自分自身のカリフを作る能力を持つことになる。
ムスリムについて言えば、ゲーム中に新たな分裂が導入され、これはスンニ派のキャラクター用のムウタジラ派とアシュアリー派の神学学派の形を取っている。前者は科学的進歩に焦点を当てており、後者はより信仰心や聖法に関心がある。一方を選択すれば、対立する学派を信奉するスンニ派の指導者たちとの仲が悪くなるだろう。
ユダヤの宗教は、867年スタートのハザル汗国によって表現される。そこでは貴族は歴史的にユダヤ教に改宗してきたのだ。ほかの開始年代では、ユダヤ教の指導者としてスタートすることは出来ないが、ユダヤ人キャラクターは様々な宮廷に出現するだろうし、きみの後継者をユダヤ人家庭教師に教育させ、きみの領域を改宗させることは出来るだろう。新たなユダヤ人のdecisionは、主にイスラエル王国の再生と復興に関係している。きみはユダヤ教の大司祭制を復活させる機会も得るだろう。
これらすべては大規模2.0パッチの直後にやって来る。これは開発陣がCK2拡張サイクルの「フェイズ・ツー」と呼んでいるものだ。このパッチは300以上の新たなイベント(いくつかはSons of Abraham DLCを必要とする)、クラウド・セーブ、アイアンマン・モード、そして50以上のSteamアチーブメントを含んでいる。詳細は第一の開発日記で読める。
そしてもちろん、これはCK2の拡張で、きみはPC Gamerを読んでいるのだから、そう遠くないうちの、Paradoxに対する大規模なQ&Aを期待していてくれ。 http://www.pcgamer.com/2013/10/22/crusader-kings-ii-the-something-something-announced/
多くの人々の日々の暮らしでこんなにも大きな部分を占めている割に、宗教はヴィデオゲームで全然大きな役割を果たしていない。でも、Crusader Kings IIではそんなことない。その役割はまさに面白くなってきているところだ。
Sons of Abrahamは、これまでに作られた最良のゲームのひとつの、最新の拡張で、最後のいくつかが北方人やアステカ人といった異教徒を取り扱ってきて、これはキリスト教、イスラーム、ユダヤ教といった既存の一神教の信仰を拡張するものである。
そう、ユダヤ教だ。
あまりたいしたことに聞こえないかもしれないし、まぁそうだろう。でもほかのヴィデオゲームではこれができないっていう事実がある。たとえば、Civilization。きみがユダヤ文明を実際に担当するには、20年以上かかった。ポーランドやブラジルといった、もっと(比較的)聞いたことのないような国家では、そんなことなかったのに。
でもCKIIの新しい拡張は、ハザル汗国により歴史的に正確な信仰を導入する。そこは以前はゲーム上で、テングリの人々としてプレイ可能だった。でもその指導者たちは、実際には8世紀にユダヤ教に改宗したのに。
これが修正される。そしてゲームへのユダヤ教の固有の信仰としての導入によって、きみはほかの者たちを改宗させる機会を得るわけだ。ほかにも、イスラエル王国を再建したり、イェルサレム神殿を立て直したり。
言ったように、これは大きなことじゃないだろう。しかし歴史におけるイスラエルの立場がつねに誰かにとっての論争の原因なのだから——おそらくこのせいで、Civのようなこれとそっくりなシリーズにこの要素がないんだろうーーこれはParadoxの開発者から投げかけられた真鍮の球だと考えることが許されていた。
ありがたいことに、そうじゃなかった。彼らは単なる歴史オタクで、彼らのゲームをしたいゲームデザイナーなんだ。
「ユダヤ教において、ユダや王国がメシア的含意を持つということは知っている。でもぼくたちは、これはビザンツとしてのローマ帝国やゾロアスター教としてのペルシアを復活させるのと同じように、ゲームプレイをよくするものだと、単純に感じている」とCrusader Kings IIのデザイナーHenrik FåhraeusはKotakuに語る。
「反発には心配していないよ;正直なところ、どんな騒動になるかはわからない。ぼくたちがCrusader Kings IIにこれまでユダヤ教を含めなかった理由があるとすれば、単に1066年スタートでプレイできる、重要な歴史的なユダヤ教の指導者がいなかったからにすぎない。」
注記:CKIIは本来1066年スタートである。しかし後続の拡張は開始年代を数百年巻き戻した。
彼はまた、ユダヤ教のユダヤ王国は実際に、昔のParadoxのゲーム、Europa Universalis: Romeに存在すると指摘する。
とはいえ、ユダヤ教の導入だけが、ゲームの宗教にとっての大きな変化でない。イスラームはいまや、ムウタジル派とアシュアリー派に分裂し、一方でキリスト教はーーゲームキャラクター中での、その中心性を考えれば理解できるがーー最大のアップデートを得ることになる。
きみはいまや自分自身の枢機卿会のメンバーを育成、管理することができて、これは教皇選挙をより面白いものにする。きみは宗教的巡礼に出かけることができる。きみは教皇にお金の無心をして、媚を売ることができる。さらには宮廷のメンバーを聖堂騎士団の修道院に送り込むことすらできる。
正直なところ、これは後を追うのに大変なように思われる。これはゲームとしてはかなり複雑だ:たしかに宗教システムの深化は、ゲームを難しくして、さらに恐ろしいものにしかしないだろう。
「これまでの拡張で、ぼくたちはかなり単純に、異なった宗教を持つ指導者たちや、異なったプレイを可能にする政体を追加するだけでなんとかやり過ごしてきた。でも、Sons of Abrahamでは違う(ユダヤ人はのぞいて)」、 Fåhraeusは言う。
「だから、Sons of Abraham拡張の新たなメカニズムはすべて出しゃばっておらず、インターフェイスからはかなり隠されているんだ。もしきみが枢機卿会や聖堂騎士団に煩わされたくないのなら、考えなくても問題ない。でもそれらを利用したいとおもったなら、そういう選択肢もある。これは、より経験を積んだプレイヤーのための、発展的な選択肢のレイヤーなんだ。」
この拡張はーーそれ自体が拡張とも言える巨大パッチと一緒になるだろうーーひと月か二月後には出るだろう。 http://kotaku.com/pc-game-lets-you-play-as-the-mighty-conquering-jews-1451086958
先週ぼくは枢機卿会と新たな教皇の力について話したね(そういえば、教皇は伯爵領や公爵領にたいする請求権もきみに与えることが出来るって言い忘れたよね!)。今日は、Crusader Kings II: Sons of Abrahamにおける新たなキリスト教のメカニズムの残りと、新たなムスリムのものについて話そうと思う。まずは聖堂騎士団から始めようか!
ぼくたちは、ゲーム中の非異端宗教それぞれに、少なくともひとつの聖堂騎士団を与えているね。これには様々な異教の宗教も含まれているけど、彼らの聖堂騎士団のほとんどは、かなり空想的なものだよね。カトリックも古いやつに二つ追加される;それはカラトラヴァ騎士団(the Knights of Calatrava)と、サンチャゴ騎士団(the Knights of Santiago)で、両方とも、大抵ヒスパニアで活動しているよ。聖堂騎士団はもはや、特定の時期に活動を始めたりしない。多くのものは、一旦十字軍/ジハードが始まるか(これも、いまやもっとダイナミックになっているよ)、ある種の状態になったときに現れ始めるんだ。たとえば、聖墳墓兄弟団(the Brotherhood of the Holy Sepulchre)(正教の聖堂騎士団)は、もしアンティオキアとイェルサレムが正教で、正教の支配者に支配されていたら、活動をするんだ。聖堂騎士団はいまや、世界情勢において更に能動的で、内的、外的両方のメカニズムが変更されているんだ。きみはいまや、ある種の聖堂騎士団から(たとえばテンプル騎士団(the Knights Templar))お金を借りたり、信仰心のためにお金を寄付したり出来るんだ。彼らは逆に、様々な要求をしてくるんだ(もしきみが彼らから借金していたら、断るのは難しい)。たとえば、彼らはきみに、きみの息子のうちの一人を入団させるよう頼んだり、きみの伯爵領のうちのひとつの、空のholdingスロットに城を建てる許可を求めてきたり。内的には、グランドマスターはもはやランダム生成のキャラクターじゃなくて、家臣や廷臣のなかから選ばれるんだ。だからその多くはいまや、ヨーロッパの貴族階級の重要なメンバーになるだろうね。きみの王朝出身のグランドマスターがいると、きみは毎月の威信を得る。グランドマスターに支配されている城holdingはもはや世襲でなく、終身の「指揮官(Commander)」が任命されるんだ。ぼくたちはほかにも、いくつかの小さなルールとdecisionを追加しているよ。たとえば、もしきみがイェルサレムの王になったら、きみはテンプル騎士団と、聖ヨハネ騎士団(the Knights of St. John)を家臣化する選択肢を得るんだ。最後に、もし騎士団がきみの領域で強力になりすぎたと思ったら、きみはそれを永遠に追放して、その城を奪うことが出来る(きわめて不信心な行いだけど)。
聖堂騎士団にある程度関係したこととして、きみはいまや、好きな廷臣に請願を立て、修道僧か尼僧になるよう命令する能力を持ている。そのキャラクターは通常の修道僧か尼僧(trait)になるか、宗教騎士団のどれかに参加するため立ち去ってしまう。どちらにせよ、彼もしくは彼女は廃嫡されるんだ。不幸なことに、きみはこれを、称号を相続する立場にあるキャラクターに対しておこなうことは出来ないよ(たとえば分割相続下の次男以下とか);まず彼らを投獄してから、ってなら話は別たけどね!
上で言ったように、十字軍はもはや、特定の年代開始しなければいけないというわけじゃない;それはいまや、ヨーロッパの実際の状況に依存しているんだ。たとえば、もしコンスタンチノープルやローマが陥落したり、ムーア人がフランスに攻め込んだりしたら。同様の状況はいまや、ムスリムにも当てはまるよ。異教たちは――もし彼らが大聖戦(Great Holy Wars)を行うことが出来るのなら――十字軍とジハードの両方が実行されたあとに、それを行うことが出来るようになるよ。
ぼくたちは、異端についても改善したよ;それらの大部分はいまやより特色を持っていて、いくつかは自前の宗教指導者すら持っているんだ。たとえば、カタリ派は女性司祭を任命することが出来て、イバード派はいまや自らのカリフを持つことが出来る、など。もしきみがSons of Abrahamを持っていたら、異端の伝播をコントロールするイベントは異なったものになるよ;異端はより土着化する傾向になって(tend to be more localized)、きみの廷臣たちのなかで非異端の少数派が彼らの信仰を広めることが可能になったんだ(たとえば、カトリックのあいだの正教の廷臣など)。とはいえ、異端にたいする変化のなかでもっとも劇的なのは、彼らがいまや、もしその宗教の、現時点での主流派よりも多くのプロヴィンスを支配したなら、新たな正統派として取って代わることが出来るというものだろうね。そうだねぇ、もしカトリックよりワルド派の伯爵領の方が多かったら、カトリックが異端になって、聖堂騎士団はワルド派に参加するだろうね。ああ、あとぼくたちは、単に彼らの君主からの宗教的弾圧からの自由を得ようとするに過ぎない、異端を広めようとしない、「通常の」宗教的叛乱も追加することに決めたよ(たとえば、カトリックの領域でのスンニ派の叛乱など)。
Sons of Abrahamでは、カトリックがもっとも注目を浴びているだろうけど、ぼくたちはムスリムも忘れていないよ。彼らは二つの対立する神学派のあいだを選ぶことになって、一方の立場をとることによって対立が生じるんだ。ひとつはムウタジラ派で、彼らは古代ギリシア哲学に範を採る理性と理性的思考を信奉する者たち。対するのはアシュアリー派で、神の永遠で、創造されざる言葉を信じている。歴史的には、ムウタジラ派はいくつかのかなり暴力的な対立のあとに敗北して、ミフナ(محنة)のような苛烈な措置が、間違いなくイスラームの黄金期に終わりをもたらしたんだ。ゲーム上では、ムウタジラ派は研究のためのLearningボーナスを得て、アシュアリー派は信仰心を得るんだ。そして対立する学派たちは互いにいがみ合う傾向にあるんだ。
今日はここまでかな。来週は、巡礼、宗教イベント、そしてユダヤ教について話すつもりだよ!
今日は火曜日で、Crusader Kings IIの最新の拡張、Sons of Abrahamの新たな開発日記の時間だね。今日のトピックは巡礼、ユダヤ教、そして宗教的イベントだよ。とはいえ最初に、先週の日記を読んでくれた人たちのために。ぼくたちはアシュアリー派とムウタジラ派の特徴の管理方法を少し変更したよ。彼らはいまや、より特徴的になっているよ。なぜならアシュアリー派はもはや彼の王朝に退廃をもたらさないし、ムウタジラ派のLearningボーナスはそれに対応して高くなったからね(現在は+5)。 http://forum.paradoxplaza.com/forum/attachment.php?attachmentid=94549&d=1383662510
いいね、よし、イスラームについては、Sword of Islamでぼくたちが追加できてうれしかったことのひとつに、ハッジに行くDecisionがある。少しの冒険と、最後にはきみに特別なtraitを付けてくれてね。当然、多くの人たちは、ぼくたちが同じものをキリスト教にも追加すべきだと考えた。だからぼくたちはSons of Abrahamでまったく同じことをしたんだ。キリスト教徒たちはいくつかの異なった聖地のなかから選択することになる。たとえば、カトリックはカンタベリー、サンチャゴ、コローニュ、ローマ、イェルサレムから選ぶ。旅行中は、巡礼の支配者のために摂政が任命されて、様々な冒険が展開される。巡礼に行くにはいくらかのお金がかかるし、もちろん危険もある。でも巡礼が成功すれば、毎月の信仰心がもらえるし、残りの人生、信仰の兄弟姉妹からの尊敬も勝ち得る。それにいくつかの、予期せぬ利点もあるかもね… http://forum.paradoxplaza.com/forum/attachment.php?attachmentid=94548&d=1383662510
同じような調子で、ぼくたちは宗教的生活にかかわる大量のイベントを、とりわけキリスト教徒に追加したんだ。いくつかは複雑な連鎖イベントだし(たとえば、ジャンヌ・ダルクから連想したものがある)、単純なものもある(たとえば、修道僧がきみの病気を治すとか)。聖遺物、(ほとんどの宗教の)不死の僧侶、十字軍などにかんするイベントもあるよ。
とはいえ、Sons of Abrahamの要素のなかで、もっとも注目を集めていると思われるのは、おそらくユダヤ教の追加だろうね。The Old Godsでの867年の開始年の追加の前は、ゲームへのユダヤ教の追加は比較的無意味に思われていた。というのも、重要なユダヤ人の支配者がいなかったからね。しかし867年には、実際に強力なユダヤ教の国家が存在する;テュルク系のハザール汗国だ。ぼくたちは今までこれをテングリ信仰として表現していたけど、これは当時ユダヤ教へ改宗する過程において、歴史的に正しかった。(ムスリムとキリスト教徒からの改宗への内政干渉に対抗するためにそうしたのだというのは十分あり得ると思う。さらに、帝国にとって、文化的集合や優越の乗り物として独自の宗教を持つというのは極めて利点があった。)さて、ハザール人としてプレイするのは、867年においてすら容易ではない。主に、ペチェネグ人やクマン人みたいな、彼らの強力で攻撃的な隣人のためにね。ほかにも、宗教的な内部対立という真の危険性も存在する。べつの言い方をすれば、挑戦し甲斐があるということだよ。ゾロアスター教徒のカレン家でプレイするみたいにね。 http://forum.paradoxplaza.com/forum/attachment.php?attachmentid=94552&d=1383662512
もちろん、さらに手強い挑戦も可能だよ。これはThe Old Godsを持っていない人たちにも出来る;最後のユダヤ教徒のハザール伯爵が、まだ1066年にサライ地域にしがみついているんだ。クマン人の家臣としてね。さて、ユダヤ教のプレイヤーたちには、ゾロアスター教徒と同じような努力目標が出来たね;きみは古代のイスラエル・ユダ統一王国を復興しようとしてもいいし、コヘン・ガドールのもと大祭司制を復活させてもいいし、イェルサレム神殿を再建することすらできる。 http://forum.paradoxplaza.com/forum/attachment.php?attachmentid=94550&d=1383662511
ハザールのユダヤ人以外に、アシュケナジームとセファルディームもいるよ。彼らはきみの宮廷に、学者や廷臣として出現する。もしきみが非ユダヤ人の支配者でお金を使い果たしてしまったら、ユダヤ人商人からお金を借りるという選択をすることも出来る。もしきみが彼らに借金を返したくないなら、実際にユダヤ人を領域から追放することも出来る(聖堂騎士団に対して出来ることと似ている)。とはいえ、きわめて能力の高いユダヤ人の廷臣を顧問官として雇うという利益を得るのは打ち止めになるし、きみときみの子孫は彼らの共同体からもうお金を借りることは出来ない。明らかに、これは相当ひどいことだよ。しかし、不幸なことに、これは歴史上何度も前例があるんだ。 http://forum.paradoxplaza.com/forum/attachment.php?attachmentid=94551&d=1383662512
これで、この小さな拡張の要素はだいたい要約出来たんじゃないかと思う。来週は、無料の要素をすべて見てみるつもりだよ!
それじゃあみんな、ぼくたちはCrusader Kings IIの五つ目の拡張; Sons of Abrahamを来週の月曜にリリースするよ。前回の開発日記では、この拡張で追加した様々な要素を見て回ったから、今日はパッチ2.0について話すつもりだよ。通常Crusader Kings IIの拡張をリリースするとき、ぼくたちはパッチで無料要素もいっぱい追加するし、今回も例外じゃない。拡張用に計画されていながら最終的にはパッチに移された要素がどれほどあるか考えると面白くなってしまうよ。だってそれはゲームプレイの核をあまりにも変えてしまうからね。じゃあ、始めようか?
おそらく最大の―結構微妙ではあるけど―変化は、きみが得ることの出来る徴兵の量を減らしたことだよ。とりわけきみの家臣からの。ルールにいくつかの変更がある:まず、きみのde jure首都地域外部からの徴兵は、段階的に小さくなっていく(伯爵領、公爵領、王国、帝国、外部)。ふたつめに、家臣たちは、きみに対して肯定的な評価を持っていなければ、徴兵を送ってくれない(これまでは-25が境界線だった)。他方で、きみはいまや、外国人、とりわけ異教徒から攻撃されていると、つねに大きな評価ブーストを享受することが出来るようになった。つまり、きみの論理的最大値に近い値を徴兵出来るのは通常、きみが攻撃しているときじゃなくて、攻撃されているときということになる。(ちなみに、これは領域全体が脅威にさらされているあいだ、派閥の危険性は薄らぐという意味でもあるよ。)最後に、支配者の軍事才能が、彼/彼女の領地から徴収できる徴兵のサイズに直接的で重要な効果を持っているよ。 http://forum.paradoxplaza.com/forum/attachment.php?attachmentid=94879&d=1384267323
ぼくたちは、ゲームの軍事的側面を改善させるための、完全な新要素も追加したよ;それは「土地の難所(terrain bottlenecks)」だ。これは、戦闘の防御側が時々、開戦前に相応しい土地を見つけるというシステムだよ。この確率は、メインプロヴィンスの土地と、指揮官のスキルに依存している(これ用の新たな指揮官traitもあるよ)。それぞれの戦闘翼は白兵戦フェイズのあいだ、攻撃側が防御側の戦闘翼(彼らの戦闘開始時の人数)よりも多勢で攻撃するのを防ぐために、狭い陣を敷く(narrow approach)かもしれない。なぜこれを追加したかというと、[これを追加したら、]側面包囲されるの(being outflanked)がいまや、もっともっと破壊的になるんだ。とりわけ、もしきみが二つの方向から側面包囲されたり、きみの(壊滅した)中央を通して攻撃された場合は。それにぼくたちは傭兵や聖堂騎士団もぜんぶアップデートしたから、彼らは実際にひとつじゃなく三つの連隊(regiment)を持っているよ(だから、彼ら自身で戦線を埋めることが出来るようになった)。モンゴルとアステカも、多数の、でも数の上では小さい(more but smaller)連隊でやって来るとかね。ほかには?あぁ、そうだ。ぼくたちは軍事AIにWiz(EUIVのAIを改善したMartin Anward)を解き放ったよ。彼がどうできるか、お手並み拝見さ… http://forum.paradoxplaza.com/forum/attachment.php?attachmentid=94880&d=1384267325 http://forum.paradoxplaza.com/forum/attachment.php?attachmentid=94878&d=1384267321
2.0パッチでの、ほかに本当に良いことと言えば、もちろんIronmanモードの追加さ。Europa Universalis IVと同じくね。これを完成させるため、ぼくたちはIronmanモードでしか獲得出来ない50のSteamアチーブメントを追加したよ。とはいえ、マルチプレイヤーのマスターサーバーは打ち切られるけど。合掌。
さて、知っての通り、Crusader Kings IIをプレイするのはとても楽しく心躍る経験だよね。だから更に必要とされていた悲劇を追加する良い時期だと考えたんだ。だから、いまや女性は出産で死亡する確率がある。即死の場合もあるし、しばらく病身で臥せってからの場合もある。子供も生まれながらにして「病弱(Sickly)」(新trait)かもしれない。これは、彼らが三歳を無事に迎える可能性は低いという意味だよ。驚くべきことに、ぼくたちは単に純粋な悪意からこうしているんじゃないんだ;そうすることによって興味深いゲームプレイの効果が存在するんだよ。婚姻同盟が突如として打ち切られるかもしれないし、きみは後継者が大人になるまで生きていられるか分からない。
キャラクターが改宗すると、いまや彼らは自分の古い信仰に対して寛容になる可能性があるんだ。これらは、両方のキャラクターの評価と、一方のキャラクターの評価に効果を与える新traitなんだ。たとえば、以前異教だった王は、異教徒から評価ペナルティーを受けないし、逆もないんだ。 http://forum.paradoxplaza.com/forum/attachment.php?attachmentid=94877&d=1384267318
まだ忘れていることがあるのは分かるけど、チェンジログを投稿したときに自分で読むことが出来るしね。言うまでもなく、バグ修正、Mod改善もいっぱいあるよ。 それと備忘として、Crusader Kings II: Sons of Abrahamは11月18日リリースだよ。 今回はこれまで。でも、リリース翌日の火曜日には、小生とのライブ・ストリームがあるよ。
やあみんな。ユール祭はもうすぐやってくるし、拡張Sons of Abrahamが出てからもう一週間たったね。ということは、おきまりの――そして多分つれづれに書いた――「検死報告」にちょうどいいということだ。
Sons of Abrahamは特別な拡張だ。というのもこれはCrusader Kings IIの拡張サイクル「フェイズ2」の最初のものだし、ゲームに新たな視点と新鮮な考えで挑んだ新チームによってほとんど作られたものだから(古いチームは別のプロジェクトに移動したんだ)。活力に溢れるGroogy (Henrik Hansson)は枢機卿会を擁護し、素晴らしいものにしてくれたし、Tobias「ザ・ウィッチ・キング」Bodlundはほとんどの新イベントや巡礼を書いてくれた。Martin「Wiz」AnwardはAIに取り組んでくれたし、Alexander Ivannikovはバグを修正して、ネットワーク・コードの改善を開始してくれた。とはいえぼくが完全に干渉しないというわけにはいかなかったから、ぼくはいくつかの馬鹿げたことをコッソリやったりしたよ(邪悪な赤子についてとかね…)
興味深いことに、この拡張は実際、キリスト教のゲームプレイに焦点を当てているけれど、大半の注意はプレイ可能なユダヤ教徒に向けれらているように思うし(後知恵だけど、アブラハムの息子たちという名前は、おそらくちょっと誤解を招くものだったかもしれない)、事実きみはユダヤ人共同体からお金を借りて、そのあと彼らを領域から追放することが出来るからね。知っての通り、もしきみがユダヤ人を追放したら、きみは有能なユダヤ人顧問官からの利益を失うことになるし、きみの王朝はお金を借りることが出来なくなるし、長い目で見れば損失だろう。そうであっても、このメカニズムはぼくたちが知る限り、議論の的だったように思う。しかしながら、ぼくはこうしたのが良かったと思う。なぜならこの要素はヨーロッパ史の汚れた部分に注意を向けているし、同時に、ユダヤ人共同体の、教養に溢れ生産的で新進的な精神を強調しているのだからね。
完全に正直に言うと、Sons of Abrahamをデザインしているとき、どの要素をこの拡張に入れるべきで(そして入れられるか!)、どの要素を無料パッチに入れるべきか決定するのはかなり大変だった。これはいつだって大変だし、ぼくはLegacy of Romeを思い出したね。これは、SoAみたいに、(ユダヤ人を計算に入れなければ)新たなプレイ可能集団をアンロックするものじゃなかった。そこには、ぼくたちが本気で取り組んで改善したいものがあったけど、核となるゲームプレイの変化を拡張で行うべきじゃない;そういったことは、すべてのプレイヤーが利用できるべきだと思うからね!とはいえ、枢機卿会は完全な拡張要素だった;これはまったくもって、きみがかかずらうべきことじゃない。でもそれは明らかにきみを有利にしてくれるし、いくつかの面白い新たな選択肢を与えてくれる。対照的に、たとえば、地形の隘路[という要素]はゲームに根本的なレベルで影響を与えるものだから、パッチに回されることになったんだ。
最後に、ぼくたちは数多くのむしろ目立たない要素、たとえば巡礼や宗教イベントなんかをこの拡張に追加した。これはちょっとばかし『キャッチ22』的な状況だよ。だって本質的じゃない要素は――それがどんなに多くても、またその機能がどれほど必要とされていたとしても――魅力的とは言えないし、目を惹くものじゃないしね。でももしぼくたちがそれらをもっと中心的なものにしたら、ぼくたちはそれらを拡張に入れることが出来なかっただろう。ぼくたちがこの難題から引き出したことは、これらか出る拡張は、新たなゲームの領域をアンロックするものか、より目につきやすい(グラフィック的にか、たんに内容のボリュームで)要素かのどちらかだろう。
もうひとつ学んだことは、パッチ2.0の問題含みの立ち上げだった。Paradox Development Studioが成長するにつれて、いくつかのゲームや拡張が同時に開発されるようになって、ぼくたちの品質保証プロセスはオーバーロードしてしまった。それで、ときどき信じられないことに、ぼくたちのベータテスターやQAチームが一週間かけて発見できなかったことをきみたちが10分で発見してしまうなんてこともあった。(だからぼくはオープン・ベータパッチが好きだし、今後も頼りにしていくつもりだよ)ともかく、ぼくたちはQAチームにより多くの人員を雇ったし、ベータテスト・グループの規模も拡大するつもりだ;ぼくたちはバグまみれのゲームをリリースしないし、バグまみれの拡張をリリースしようとも思っていないからね。
そういうわけで、次のパッチ2.0.2に移るけど、これは今のところ、Steamユーザーのオープン・ベータパッチで利用可能だよ(すでにいくつかの問題を突き止める助けとなってくれている)。このパッチの主な焦点は、古いバグと苛立ちの元の修正、対立教皇にかんするいくつかの根本的な問題への取り組み、ユダヤ教をもっと肉付けすることだ。以下がハイライトだよ(完全なチェンジログはベータパッチの投稿にある):
この小さな開発日記をまとめるにあたって、きみもおそらく知っていると思うけど、ぼくたちはこのゲームのGamersGateバージョンのサポートをこのパッチ以降終了することにしたんだ。GGバージョンは維持するのにあまりにも多くの苦労があるし、まともなマルチプレイヤー、みんなへのアチーブメントなんかを持つことが出来なかったしね。とはいえGamersGateのユーザーは失望することはない;ぼくたちは、きみたちのためにSteamキーを準備するため一生懸命働いているから(もちろん、すべてのDLCも含めて)、年末までにはこの作業が終わることを願っているよ!
今回はここまで。きみはここでCK2:SoAのすべての開発日記を読むことが出来る!新たな拡張は1月後半にアナウンスされると思うし、それと同時に出るパッチ2.1はSteam WorkshopとMPマッチメイキング、その他多くのことを要素に含む予定だ。また会えるときまで、きみたちみんなが楽しいクリスマスと幸せな新年を迎えられるように!(そしてぼくたちのベータテスターと、拡張を買ってくれることでCrusader Kings IIの開発を生きながらえさせてくれるみんなに特別な感謝を!)
二週間前、我々はParadox Development Studioに、Crusader Kings IIからEuropa Universalis IVへきみの中世ヨーロッパをインポートすることを可能にしてくれる新たなコンバーターDLCについてのインタビューをおこなった。さて、そのDLCが発売されたわけだが、我々は持ち越し可能な、いくつかのそれほど歴史的に正確でないグループや国家を探しに出かけた。ヴァイキングの聖堂騎士団からローマ帝国まで、以下はそれらをEU4に登場させる方法だ。
ヨムスヴァイキング(The Jomsvikings)
CK2において聖堂騎士団として機能する、ノルド人の異教の戦士団たち、ヨムスヴァイキングはプレイ可能な戦士教団となった(基本的に神権政治と同じ)。もし彼らが土地付きの称号を持ってEU4へ生き延びることが出来るなら。彼らが改革ノルドの信仰からインポートされて得る、陸軍と海軍の勢力制限にかんする修正(the Land and Naval Forcelimit modifiers)に加えて、彼らはユニーク・アイディア・グループも持っている:
ヨムスヴァイキングの掟(The Jomsvikings Code): Morale of Armies +0.10 ヨムスボルクの伝説(The Legend of Jomsborg): Land Forcelimit +15%, Naval Forcelimit +5% 万物の父の栄光のために(For the Glory of the Allfather): Manpower Recovery Speed +10% トールの名によりて(By Thor’s Name): Permanent cassus belli against all non-pagans 封建制の採用(Adopt Feudal System): Production Efficiency +10% ホーグティングの実施(Implement the Högting): Stability Cost -10% ヴァルハラが待ち構える(Valhalla Awaits): Yearly Prestige +1
彼らの伝統はLeader ShockとDisciplineへボーナスを与え、ツリーを完成させると歩兵の戦闘能力(Infantry Combat Ability)に+10%が与えられる。だから、戦争だ。さらなる戦争だ。とりわけ初期のゲームでは(ShockがFireよりも重要な時期)、彼らはおそらく、世界でもっとも恐るべき軍隊のひとつを持っているだろう。私はMilitaryグループのQualityアイディアを推奨する。これはきみの兵士をまさに天下無双にしてくれるだろう。
ローマ帝国(The Roman Empire)
もしきみがCK2のLegacy of Rome DLCを使って、ビザンツとしてローマ帝国の復興に成功したなら、彼らはEU4に、ユニークなアイディア・グループを持った帝国としてインポートされる:
ローマの平和(Pax Romana): National Revolt Risk -1 ローマの遺産(Legacy of Rome): Diplomatic Reputation +5 「元老院とローマ人民」(S.P.Q.R.): Stability Cost -20% ローマのレギオン(The Roman Legions): Land Forcelimit +15%, Infantry Combat Ability +10% ローマ建築(Roman Architecture): Production Efficiency +20% 帝国官僚制(Imperial Bureaucracy): National Tax Modifier +10% 終わりなき支配(Imperium Sine Fine): Core Creation Cost -20%
彼らの伝統は、+10% Disciplineと+1の毎年の正統性(Legitimacy)を与えてくれ、トラックを完成させると、+33% という常軌を逸したをManpower与えてくれる。これはゲーム内のほかのアイディア・グループを基準にすれば、強すぎるというどころの話じゃない。しかしね、CK2でローマを再興させるのは簡単じゃない。だから大陸を股にかけた超大国になるためのあらゆる道具で報いるというのが、おそらく相応しいんだろう。ヨムスヴァイキングと対称的に、ローマはQuantityのMilitaryアイディアとよく合う。これはきみのランクを、国際的基盤を持つレギオンがほとんどきみのリソースへの重荷にならないほどの地位にまで押し上げてくれるはずだ。
高等アメリカ技術グループ(The High American Tech Group)
もしきみのCK2ゲームがSunset Invasion DLCを動かしていて、それをエクスポートしたなら、ヨーロッパ人たちがEU4でアメリカに到着したとき、とても異なった世界を発見することになるだろう。すべてのネイティブ・アメリカン国家はNew World技術グループ(200%の技術コスト、-2 Monarch Power)から、架空の「高等アメリカ」技術グループに押し上げられる。これは西洋技術グループ(100%の技術コスト、Monarch Power修正なし)と同じである。
中央アメリカはアステカ帝国に覆われており、一方で彼らのライバル、インカ帝国は(彼らは、もしきみがCK2のアステカ侵略イベントに興味があるなら、実のところ、この世界で最初に火薬歩兵を発明したんだ)南アメリカを支配している。私がインタビューで語ったのとは反対に、ヴァニラのEU4にあったほかの北アメリカ国家もまだ独立国家として存在しており、彼らも高等アメリカ技術を持っている。クリーク、ショウニー、フロンは封建君主国家(Feudal Monarchies)である。チェロキーは神権政治、マヤとイロコイは…同じ理由から、商業共和国だ。インカ、そしてシャーマニズムのフロンを除き、全員がアステカの宗教を信じている。
新たなアステカとインカの宗教は、両方とも、異教の宗教グループと見なされる。アステカの宗教は、-1 National Revolt Riskと+0.5 Morale of Armiesを与えてくれる。インカの宗教は、+10% Tax Modifierと、真の信仰の+1 Toleranceを与えてくれる。
アステカもインカもユニーク・アイディア・グループを持っているが、残りの北アメリカ人は自動生成のものである。
アステカのアイディアはほとんど戦争に焦点を当てており、強制的に旧世界を植民地化するだろう:
テポキカッリとカルメカクの建造(Build the Tepochicalli and the Calmecac): Technology Cost -5% 花戦争の制定(Enact the Flower Wars): National Revolt Risk -1 白い肌の者たちへの侵略(Invade the Whiteskins): Naval Attrition -10%,前提技術を持っていなくても、コンキスタドールと探検家を可能にする 国家管理の改革(State Administration Reform): National Tax Modifier +5% 帝国都市の建設(Found the Imperial Cities): Production Efficiency +5% 帝国ジャガー兵とイーグル兵の設立(Found the Imperial Jaguars and Eagles): Discipline +10% 帝国道路網(The Imperial Road Network): Global Tariffs +10%
アステカの伝統は+5%のInfantry Combat Abilityと-5%のAdvier Costを与えてくれる。トラックを完成させると、+0.1のMorale of Armiesを与えてくれる。 Aztec traditions grant +5% Infantry Combat Ability and -5% Advisor Cost. Completing the track grants +0.1 Morale of Armies.
インカのアイディアは、より経済とインフラに焦点を当てている。
国勢調査キープ(Census Record Quipo): National Manpower Modifier +5% ケチュア語の強制(Enforce Quechua): Stability Cost -5% 書き言葉(The Written Word): Technology Cost -10% 公的な斧型貨幣(Official Axe-monies): National Trade Income +10% 帝国金交易(Imperial Gold Trading): Merchants +1 国家管理の改革(State Administration Reform): National Tax Modifier +5% 帝国道路網(The Imperial Road Network): Global Tariffs +10%
インカの伝統は、+20%のFort Defenseと-5%のAdviser Costを与えてくれる。トラックを完成させると、+10%のLand Forcelimitを与えてくれる。
もしきみがまだ持っていないなら、我々のEuropa Universalis IVのレビューをチェックすると良い。
もうすぐリリースのEuropa Universalis IVのおかげで、オフィスは忙しくなっているよ。でも前に言った通り、ぼくたちはまだCrusader Kings IIの継続的なサポートやさらなる拡張にものすごくかかわっているからね。Doomdarkはいま忙しいから、Johanがぼくに、現在ぼくたちがやっていることのいくつかを紹介する短い開発日記をまとめるよう頼んだんだ。
Patch 1.11: 1.11は来週に展開される予定だよ。新しいパッチは陰謀(plot)をいくらか簡単にするための、少数の要素を含んでいるよ。陰謀を計画したら、きみはいまや、きみの計画に参加してくれるであろう、すべての賛同者を自動的に招集するようゲームに頼むことが出来るんだ。もう、賛同者になってくれるかもしれない人たちのリストを眺めて、参加してくれる個々のキャラクターごとに個別にお願いを送る必要はないんだ!
それに、きみはいまや、きみに気付かれたらすぐキャラクターたちが陰謀を終了させるようつねに要求するよう、ゲームをセッティングすることが出来るんだ。もうひとつの便利な追加として、きみはいまや一目で、どの賛同者予備軍が、賄賂を渡されたならきみの側に寝返るのか分かるようになったんだ。
ほかに追加されたものとして、新たな包囲攻撃指導者(Siege Leader)のtrait(ついに)、マルチプレイヤー・メニュー用のお気に入りのIPテーブル、そしてMod制作者のためのいくつかの追加サポートがあるよ。
Crusader Kings IIからEuropa Universalis IVへのコンバーター: Johanはすでに先週、Europa Universalis IVのフォーラムに、コンバーターにかんする開発日記を投稿したし、ここにはGroogyによる、もっと詳細なインタビューがあるよ。ほかに付け加えることはほとんどないけど、ぼくたちはこの結果にかなり満足しているし、開発が始まったときに予想していたよりも実際かなりよくなっているよ。
カスタマイザー: これはRuler Designer程度の規模の小さなDLCだよ。でもこれは多くの人が頼んでいたものだよ。これを使えばプレイヤーは、ゲーム内のいくつかの要素を、すでに進行中でも簡単にカスタマイズすることが出来るようになるんだ。
きみは、きみのキャラクターを床屋に行かせることが出来るんだ。そこで彼らの髪型や髭を変えることが出来るんだ…もちろん常識の範囲内だけど(すまないけど、髭面の女性は不可能だよ)。下は、王様シャルル二世の新たな顔だよ。ハゲみになるだろ(Not-So-Bald): http://forum.paradoxplaza.com/forum/attachment.php?attachmentid=87005&d=1375873901
きみは、きみやきみの家臣が持っているどんな称号の名前も変更出来るんだ: http://forum.paradoxplaza.com/forum/attachment.php?attachmentid=87006&d=1375873938
さいごに、もしきみが物事をかなり改変する必要を感じたなら、きみは自らの王朝の名前や紋章を変えることも出来るよ: http://forum.paradoxplaza.com/forum/attachment.php?attachmentid=87007&d=1375874353
おそらく、これできみはしばらく乗り切ることが出来るんじゃないかな。きみに今後Crusader Kings IIに導入するものについて話す準備が出来るようになるまでね。
下は、JohanとDoomdarkによる、Crusader Kings IIからEuropa Universalis IVへのコンバーターにかんするライブストリームのハイライトだよ!
きみはCK2からEU4へのコンバーターにかんする完全版ライブストリームをここで見つけることが出来るよ: http://www.twitch.tv/paradoxinteractive/b/438261345
Ps.そしてきみは、ここでEuropa Universalis IVを事前予約出来るよ: http://www.europauniversalis4.com/buy