神聖ローマ皇帝Adalbert
愛人Isentrude
皇弟=アラゴン王Lothar
Lotharの妻Anna
皇帝の従姉弟の子=宮廷司祭Heinrich
Heinrichの叔父Ruprecht。庶子の生まれ。Lotharとはrivalの関係にある。
ブルグンド王であったAdalbertは、皇帝Poppo II世の若すぎる死により67歳にして神聖ローマ皇帝として戴冠した。
皇帝についたは良いが、雑務ばかりで困るよ。
えぇ~?そうなんですか?もっと華やかなものだと思っていたわ。
トップというのはいつの時代もそういうものなのだ。
帝国の王権がブルグンド王国よりも低かったため、直轄領制限にも掛かっている。
直轄領が多すぎる。それに直臣の数も多すぎる。これでは管理が十分に行き届かん。
そうなんですかぁ?
そんなもんなんだ。これをどのように整理するかが問題だな。
ほんと地味ね。これで皇帝なの?
帝国を継承し、一気に版図が広がったところでまず最初に行うことは、封臣と直轄領の整理です。直臣数、直轄領数にはそれぞれ制限があり、それを超過すると税収が低下したり、封臣のopinionへのペナルティから動員可能兵力が大幅に低下してしまうほか、叛乱の危険性ばかりが増大してしまいます。 具体的には、直接の封臣である伯爵を別の公爵の傘下に移し変えること、あるいは、帝国の傘下に新たな王号を創設し、いくつかの公を新たな王の臣下とすることなどの方法があります。ここでは、弟Lotharにアラゴン王位を譲り、ムルシア公やバレンシア公などをLotharの麾下に移しています。
――ムルシア。
旦那様、アラゴン王位就任おめでとうございます。
ありがとう。だが、問題はそこではないのだよ。
どういうことです?
皇帝の様子はどうかね?
元気にやってるみたいよ。玉座についてからというもの、肌の潤いまで良いみたい。
だが、兄もあの年齢だ。無理は禁物だろう。
そうね。皇帝も、元気なうちに自分の仕事をしておきたいのかも知れないわ。
ああ。だが、兄が死んだとしても、国はそこに残るのだ。
あら、もしかして、皇位を狙っているのかしら?
さぁね。だが、帝位が他家にわたるのは避けたいところだね。
本当にそれだけ?皇帝は息子のAmaneusを帝位につけたいそうよ。
だが、諸侯の賛同は得られていないようだからね。
そうなんですか?
私が奮起すべき時が来たのかも知れないな。
――プロヴァンス。
Heinrich様。
なんだね?急に。
Adalbert帝は既に高齢です。巷では誰が跡を継ぐのかという話題で持ちきりです。
何を言うんだ。彼は帝位に就いたばかりだぞ。
誰しも彼は中継ぎ程度にしか考えていませんよ。
そうは言っても、私には宮廷司祭の仕事もあるのだ。
待ってください。千載一遇のチャンスなのです。
チャンス?私のか?
もちろんです。Heinrich様は庶子の私と違ってボソン家の正式な一員ですから。
そう言ってもだな……。私は母Gudrunが婿を取ったことでかろうじてボソン家に残っているだけだ。
そうです。
所領の無い一介の評議員に過ぎん。母が皇帝の従姉弟だったというだけで、血縁も遠いのだ。
わかっています。
では、一体なにを望めというのだね?選挙になったところで参加資格があるのかですら怪しいものだ。
いえ、いえ。Heinrich様こそが、ボソン家で最も皇帝に相応しい方なのです。
どういうことだ?
Heinrich様のお父上でいらっしゃいますJohann von Neuenburg様は皇帝Heinrich V世の息子でしたから。
あぁ。100年も前の皇帝だ。父が幼児のころに彼は亡くなっていたらしいからね。顔も知らないそうだ。
そんなことは、関係ありませんよ。
父が成人を迎える前に、王朝は他家に移っていた。だから、父も母の元に婿入りする他なかったのだよ。
ええ。ですが、Heinrich様ご自身が皇帝の孫でいらっしゃることが重要なのです。Heinrich様にはその権利がある*1。
それは机上の空論に過ぎん。皇帝自身は自らの息子を帝位に就けたがっているそうじゃないか。
ご安心を。既に票はまとめてあるのです。皇帝の票も同じ1票に過ぎません。
皇帝として長子Amaneusに票を入れているが、Heinrichを推す声に勝てない。
頼もしいな。
もちろんです。今こそシュヴァーベンに持ち出された王冠*2を取り戻す時です。
1303年、ボソン朝神聖ローマ帝国の礎を築いた皇帝Adalbertは戴冠から僅か2年でこの世を去った。 その跡を継いだのは、遠縁の親戚であったHeinrichであった。
Heinrich VI, Holy Roman Emperor(Mastermind Theorogian) 外交14 戦術10 管財9 謀略2 学問19 Strong Diligent Scholar Kind Glegarious Temperate Wroth
Lothar, King of Aragon(Thrifty Clerk) 外交8 戦術8 管財7 謀略1 学問5 Scholar Charitable Content Diligent Kind Wroth
Amaneus, Prince of Holy Roman Empire(Scholary Theorogian) 外交8 戦術12 管財6 謀略5 学問11 Humble Cynical Content Gluttonous Wroth
皇帝となることを考えると外交が比較的高く、Diligent、King、Glegarious、Strongで封臣のopinionに+35ものボーナスが期待できるHeinrichが最も優秀です。既に帝位の請求権を手にしていること、外交値が相対的に高いことなどから優位に選挙戦を進めました。Heinrichの継承による問題点はHeinrich自身が既に55歳と高齢であり、長期政権とはいかない可能性も高い点でしょうか。
皇位に就いたAdalbertが即位時点で67歳と高齢であり、襲位当初からその後継者問題は取り沙汰されていました。特に他家が帝位に就いた場合、何ら手立てを打たないのであれば、ここまで拡張してきたブルグンド王国が分裂してしまうことになります*3。これを防ぐためには将来の後継者に必要な称号をあらかじめすべて譲ってしまうという方法しかありません*4。結果的に一族のメンバーであるHeinrichが当選することでこのリスクは避けることが可能でした。 選挙王制における被選挙権は、版図内の封臣、皇帝の直系の子や孫および皇帝の兄弟以外にも、皇帝の親族のうちすでに請求権を保持している人物にも与えられるようです。Heinrich VI世は父であるJohann von Neuenburg(Heinrich V世の末子)を経由してNeuenburg朝に由来する帝国の請求権を所持していたため、皇帝候補に挙げられたのでした。なお、Adalbert自身も厳密な男系はNeuenburg家に求められる点にも注意を要しますが、Adalbertは皇帝の5世の孫に過ぎないので、即位以前には請求権は持っていませんでした。Adalbertの即位は帝位をシュヴァーベン系(シュヴァーベン公を継いだAmaneusの系統)からブロヴァンス系(ブルグンド王位獲得以前にプロヴァンス公であったRupurechtの子女の系統)に引き戻すことになりました。なお、Heinrichはブルグンド王を名乗ったAmaneusとの血縁は遠く、ブルグンド王国の相続権は持っていませんでしたから、ブルグンド王国では独自の選挙により、Adalbertの孫Baldemarが王に選ばれ、ゲーム開始以来長く本拠を構えていたプロヴァンスは直轄領から外れることとなりました(プロヴァンス系の当主に戻ったことを考えると、皮肉なもので、Heinrichは居城をシュトゥットガルトに置いています)。