いつもお付き合い頂き、ありがとうございます。ここでは、企画としてボソン家の当主たちのデータを中心にさまざまなものをランキング形式で紹介していきたいと思います。よろしくお願いします。
本AARでは全般に健康で長寿な当主が多かった印象はありますが、70歳を超えたのはこの5名でした。全員が神聖ローマ皇帝であり、つまりAAR後半の登場人物です。特にAdalbert→Heinrich→Lotharの流れは神聖ローマ帝位獲得直後の3名の皇帝ですが、やってる方としては老帝続きである意味辟易としていました。
40代以下で死亡した当主はたった3名でした。最初の当主Bertrand II世が圧巻の1位獲得です。3位~5位は名前が紛らわしいですが、ジェノヴァ公Amaneusは同性愛者でプロヴァンスを放棄したRuprechtの息子、4位のAmadeus帝はErich懺悔帝の息子、5位のAmaneus帝はAdalbert帝の息子で在位11ヶ月で死亡した皇帝です。ちなみに、当主は全部で17名いますが、長寿、短命のランキングのどちらにも登場していない7名の死亡年齢はすべて60代です。
1位~3位を選挙制下の神聖ローマ皇帝が独占しており、当時の当主がいかに老齢続きであったかが解ります。加えて、ランク外とはなっていますがAdalbert帝(Heinrich VI世の前の皇帝)も家督相続時は44歳でしたが、帝位獲得は68歳の時であり、Lothar帝に並んで高齢です。彼らに比肩するのはErich懺悔帝の56歳やAmadeus帝といったAAR終盤の皇帝たちです。
未成年で家督を継いだのはMatildaとDietmar大帝の2名でした。いずれも大きな足跡を残した当主でしたが、ゲーム開始直後のMatildaの相続が、終わってみればボソン家最大の危機だったと言えるかも知れません。寿命ランキングを見ると、夭折した当主がほとんどいないことが解りますが、その最大の理由は「健康」ではなく、むしろ、即位時の年齢にありそうです。――つまり、20代以下で家督を継いだ人物は僅か4名しかいないのです。なお、最初の当主Bertrand II世は16歳で家督を相続していますが、ゲーム開始前なのでランク外としています。
長い治世は国内の安定にとって最重要の要素のひとつです。1位・2位は若年相続ランキングと同じでした。3位のRuprechtはプロヴァンス公位を生後半年で相続しているため、別の見方をすれば67年間領主の座にあったとも言えます。全体に若年相続ランキングと同じ顔ぶれで、長い治世にとって最も重要なのが、若年での家督相続であることが解ります。なお、Bonaは若年相続ランキングではランク外にはなっていますが、6位(34歳)と上位につけています。(逆に長寿であることはあまり治世の長さには影響していないようです。)Dietmar大帝以外は前編の人物ばかりですね。
短い治世ランキングのトップは念願の帝位を獲得したものの1年を経ずに死去してしまったAmaneus帝でした。その他、Lothar帝、Amadeus帝の2名は高齢相続ランキングにも名を連ねています。これとは別に、Gerlach冷酷帝、Bertrand II世の2名は相続時の年齢は若かったものの、若くして死去してしまったタイプで、短い治世の要因としては高齢での相続、若年での死亡の双方が介在していることが窺われます。なお、Bertrand II世の統治は16年間ですが、そのうちゲームをプレイしているのは13年間です。
CK2では統治に関して、臣下のopinionの管理が非常に重要です。そこで当主ごとに臣下のopinionに対する影響度に関して検討してみます。traitsによる封臣のopinionボーナスの総計(たとえば、外交値10、Strong、Cravenの場合は5+10-5= +10となる)に外交スキルを2で割った数字を加えたものを比較し、臣下のopinionに良い影響を与えやすかった当主に関して探ってみます。(全員、死亡時の能力を参照しています。)
トップは帝国に世襲制を導入したDietmar授福帝でした。2位は最後の皇帝Erich II世で、AAR中に描かれていない彼の治世の後半も大きな業績を残す力を持っていることがわかります。4位のAmaneus帝は実際には11ヶ月と短い治世に終わってしまったのが悔やまれるところですね。
最下位はダントツで初代当主のBertrand II世でした。CruelとSlothfulのコンボは強烈で唯一のマイナスを叩き出しています。統治能力下位は「短命ランク」と、上位は「長い治世ランク」とオーバーラップが多く、特に長い治世ではイベントの累積によって優良traitsが集まりやすいことを示唆しているかも知れません。
≪続く≫