初心者による初心者のためのブルグンド王国

本章の登場人物

matilda3.jpg プロヴァンス女公Matilda felipe2.jpg 夫・アラゴン王子Felipe rudger.jpg 長男Rudger 

王朝の終焉 (1116年)

matilda3.jpg ああ。。。憂鬱。。。 felipe2.jpg またそれか。 matilda3.jpg もう、死のうかしら。     suicide.jpg     felipe2.jpg やめろよ。どうせできやしないんだ。 matilda3.jpg そうね。跡取りがRudgarでは心もとないわ。 rudger.jpg その言い方は酷くないかな。 felipe2.jpg 私も、その点だけはMatildaに同意するな。 rudger.jpg もう!父さんまで。 matilda3.jpg 違うのよ。私が嘆いているのはRudgerの能力が平凡なことではないの。 rudger.jpg はいはい。どうせ平凡ですよ。 matilda3.jpg これを見て。   hre.jpg   rudger.jpg 帝国のマークだよね。 matilda3.jpg ふぅ。もうこれだから……。問題はその場所よ。 felipe2.jpg スイスの西部。ずいぶんと我が領に近いな。     神聖ローマ帝国の本拠はドイツだったはずだが……。 matilda3.jpg そうよ。さすが外務相をやらせてただけのことはあるわね。 felipe2.jpg だが、どうして。。。 matilda3.jpg 王朝が交代したのよ。 felipe2.jpg !!!ついに皇帝が死んだのか! rudger.jpg でも、彼wolfgang2.jpg、まだ若かったんじゃないの? matilda3.jpg 確か37歳ね。でも、皇帝はフランドル地方の宗主権を主張して度々フランスに出兵しているわ。 rudger.jpg わからないな。勝利続きで、領土の拡大が続いているらしいじゃない。 felipe2.jpg だが、勝ち戦とはいっても犠牲がないとは言い切れない。 matilda3.jpg Rudgerは生まれていなかったから知らないかも知れないけど、あなたのお祖父さんは勝ち戦で死んだのよ。 rudger.jpg なるほどねぇ。 felipe2.jpg それでも合点がいかんな。皇帝がゼーラントで再起不能の重傷を負ったことは聞いていたから、長くはないと思ってはいたが、     皇帝には息子が残されていたはずだ。それでなぜ王朝交代になるんだ? matilda3.jpg そこがスペイン人の発想ね。ドイツの王制は選挙制なのよ。     前帝の遺児はみな未成年だわ。それを嫌って別の諸侯が選出されたというわけ。これでザーリアー朝も幕を閉じたの。 felipe2.jpg 困ったことになったな。前帝の異母妹をRudgerに嫁がせたばかりだったが、あれも無駄に終わるのか。 matilda3.jpg 無駄で済めばいい方ね。前帝の遺児が反旗を翻しでもしたら、我々にまで火の粉がふりかかって来かねないのよ。 rudger.jpg あゎゎゎゎ。 felipe2.jpg そりゃ、まいったな。 matilda3.jpg だいたい、新しく皇帝についたのはヌシャテルの上ブルグンド公Ruprechtよ。地図は見たでしょ? felipe2.jpg ご近所同士、仲良くやってこうじゃないか。 matilda3.jpg いい気なものね。帝国の外務大臣を務めていたとはいえ、無名な貴族の家柄よ。     そんな彼を皇帝に推挙するだなんて普通に考えたらありえない話だわ。 felipe2.jpg だが、実際に当選したのが彼なんだろう? matilda3.jpg 誰かが裏で糸を引いているに違いないわ。我々の追い落としを図っているのよ。     もう、本当に死のうかしら。。。     rudger.jpg ふぅ。母さんの鬱にも参ったよ。


ザーリアー朝

ザーリアー朝は神聖ローマ帝国の皇帝の家系で、ザクセン朝の断絶にともない、1024年に開かれた王朝です。ゲーム開始年代である1066年時点での皇帝Heinrich IV世は、叙任権闘争でローマ教皇と対立し、神聖ローマ皇帝としてはじめて破門を宣告された人物です。破門宣告により、それ以前から度々起こっていた諸侯の反乱は収集がつかなくなり、皇帝は教皇に赦免を願いました。これがカノッサの屈辱として有名な事件です。Heinrich IV世は息子のKonrad III世、Heinrich V世にまで相次いで反旗を翻され、帝位を廃されたうえに失意のうちに死去してしまいます。後を継いだHeinrich V世は必死に叙任権問題の解決を図りましたが、継嗣なく死去し、1125年に断絶の日を迎えました。結果論としていえば、ザーリアー朝は叙任権闘争により皇帝の地位の低下を招いたばかりではなく、王朝の寿命をも縮めたといえるかもしれません。

CK2のHeinrich IV世は叙任権問題でローマ教皇との全面対決には入らないことが多く、ザーリアー朝は史実よりも安定した王朝として存続していく場合も多いようです。本プレイでは、神聖ローマ皇帝はde jureの支配領域であるフランドルの確保を目指して、しきりにフランス王に攻撃を加えていましたが、皇帝Wolfgangが戦場での怪我がもとで未成年の嫡子を残して死去し、対立候補が選挙に勝利したため、王朝としては滅亡してしまいました。

皇帝選挙

被選挙権はすべての諸侯と当主の親族(兄弟と嫡出子)にありますが、選挙権はde jure内の諸侯に限られるため、ゲーム開始時点では神聖ローマ帝国のde jureに含まれていないプロヴァンスの当主は票を投ずることはできません。

よって、ここでの上ブルグンド公の皇帝の選出は完全になりゆきでしょう。第一、上ブルグンド公自身に選挙権がないわけですから。皇帝に召し上げられたVienneに攻撃を仕掛け、軍事力で取り戻すなどしていたのが他の諸侯の注意を引いたのかとも思いましたが、実際のところは、上ブルグンド公Ruprechtの外交値が22と高く、帝国の外務大臣を務めるほどだったので、高い外交値により他の諸侯のOpinionが良好だったという単純な理由だったのだと思います。とはいえ、目標のブルグンド王位獲得にあたっては、ブルグンド王国のde jureの過半数を確保する必要があり、ブルグンド王国のde jureに含まれる上ブルグンド公領をがっちりと抑える神聖ローマ皇帝などは邪魔でしかありません。  

鬱と再起不能

incapable.jpg   鬱(depressed)はイベントなどで比較的頻繁につくバッドステータスで、学問を除くすべてのステータスに-1のペナルティがつく他、-5%の精力の低下を伴います。healthも-1されるので、死亡率も上昇しますが、時間経過で回復する場合が多いです。なお、鬱属性がつくと、任意のタイミングで自殺できるので、ゲーム的には便利なこともあります。メンタルなバッドステータスにはほかにストレス(stressed)などがあります。

再起不能(incapable)は絶望的なバッドステータスで、戦場での頭部への受傷や、高齢による痴呆などを表しています。全ステータスに-6のペナルティがつき、精力も-30%と大幅に低下します。healthのペナルティが-3もあるため、キャラクターは遅かれ速かれ死亡するでしょう。それ以上に、再起不能となった当主には摂政が置かれるため、「弱い請求権」が有効となるデメリットがあり、正直、とっとと退場してもらったほうが嬉しいです。怪我を表すバッドステータスはほかに受傷(wounded)と障害(maimed)があり、後者は治癒することはなく、死亡リスクも高いです。


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