神聖ローマ皇帝Gerlach。前帝Dietmarの長男。
皇弟Bosonvald
Ermengau de Comminges元帥
傭兵隊長Oberto
神聖ローマ皇帝Dietmarはトスカーナを獲得するとともに、イベリア半島へのイスラム教徒のジハードを撃退し、逆に大西洋岸に残っていたイスラム領を排除し、レコンキスタを完成させた。
紳士帝と称されたDietmarは1354年に68年の生涯に幕を閉じた。 帝位は皇帝の遺言に沿って長子のGerlachに受け継がれた。
皇帝!
おお、元帥ではないか。
スウェーデンの平定を完了してまいりました。
素晴らしい。ご苦労であったな。
それで、なのですが……。
どうした?
この軍勢を率いて十字軍としてハンガリーに攻め込みたいと思うのです。
駄目だ。
どうしてです?教皇聖下からも参加を促す催促が届いています。
分かっておる。だが、まだその時期ではないのだ。
怖いのですか?Heinrich帝のやり方を踏襲すれば、充分に勝機はあります!
勝つにはもちろん勝つだろう。だがな……。
ハンガリー王国唯一の請求者は既に70歳と高齢だ。
それがどうしたというのです?
彼女を女王としたところですぐにまた侵略されてしまうのが関の山だ。
しかし!キリスト教諸侯は既にハンガリーに向かっています!見殺しにするというのはあんまりです。
彼女が亡くなりさえすれば、十字軍の成果として王国は帝国の版図に入る。
死ぬのを待つというのですか?まったく血も涙もない……。
そうしなければ、あの地を守り切ることはできないのだ。
ああ、なんということだ……。
大きな成果の前には小さな犠牲は受け入れなければならないのだ。
デンマークの王女で母方の祖父にハンガリー王を持つRikissaはハンガリー王国最後の相続人であった。
彼女が1354年6月に死去すると、それを待っていたかのようにGerlach帝はハンガリーへの十字軍への参戦を表明した。
神聖ローマ帝国軍は黄金のオルド領を短期間のうちに占領し、戦争には終止符が打たれた。
ハンガリー、ポーランド、リトアニア、クリミアの4面作戦で占領を進めていく。 黄金のオルドの軍勢は総勢6万程度と、徐々に減少してきているようだ。
戦争の主人公であったGerlachは、それでも賞賛を浴びることはなかった。
参戦を渋り、最後に漁夫の利を得る形でハンガリーを獲得した皇帝は人々に「冷酷帝」と罵られることさえあったのだった。
ハンガリーの王冠は弟Bosonvaldに与えられたが、このことも人々の反感を助長したのかもしれない。
Gelrachは父のDietmarの長男でありった。即位の10年以上前から時期皇帝としての地位を固めていた。
これが彼の支配者としての彼の絶対的な自信に繋がっていた。皇帝となることは当然であるとさえ考えていたかのようだった。
ところが、長年の選挙王制に親しんできた諸侯たちからは世襲制への移行に反発する思いも少なくなかった。
そして、それが現実となることとなる。
――1356年8月。
兄上!大変です!
どうした?ハンガリーで反乱でも起こったのか?
いえ、それどころではない問題です。
セビリア公のEckhardが反旗を翻したのです。
どういうことだ?
帝国への年長者相続制の導入を主張しているようです。
なるほど。彼は年寄りだからな。
問題は、ブルグンド、デンマーク、ロレーヌが蜂起軍に加わったということです。
それが何だというのだ。
敵方は約6万の軍勢を抱えているのに対して我が軍は総勢4万に過ぎません。
まずいな。
それだけではありません。我が領土は反乱勢力によって分断されているのです。
これでは、軍勢を集めること自体が困難だな。
ええ、参りました。我がハンガリー領も戦後の混乱下でまだ僅かな軍勢しか供出できません……。
戦後のこのタイミングを狙ったということか……。
皇帝。ここはぜひ、私に作戦をお任せ頂けないでしょうか?
もちろんだ、元帥。何か手があるのか?
こんな状況で何ができるというのです?
遠国の軍隊の召集は控えましょう。
ただでさえ我が方は寡勢だというのに?
ええ。代わりに、傭兵を雇うんです。
傭兵を?
敵方と比べ、資金面では決定的に我々が有利です。
なるほど。
確かに、これを使うしかないでしょうね。
陛下。傭兵隊長のObertoです。
良くぞ参った。頼もしいな。よろしく頼む。
さっそく、今回の作戦なのだが……。
敵方の領地も分散しています。敵方の軍隊が集まって連動した行動を取る前に叩きましょう。
叛乱軍の領地は我が首都シュトゥットガルト近傍にも存在します。
そうだな。まずは傭兵でロレーヌを攻めるとしようではないか。
de Comminges元帥と傭兵隊長Obertoはシュトゥットガルトに約2万の軍勢を集め、檄を飛ばした。
戦の準備もそこそこに行軍を開始した神聖ローマ帝国軍は瞬く間にロレーヌに到達した。
叛乱軍は総勢5万を超える軍勢であったが、散開する軍隊は個々に撃破されていったのだった。
皇帝Gerlachはハンガリーの獲得、大規模な叛乱の鎮圧など大きな功績を残したが、病に倒れ、41歳で死去してしまう。戦場での傷が影響したとも伝えられる*1。 僅か5年の治世であったが、その中には十字軍、叛乱の鎮圧と中身の濃いものだった。しかし、Gerlachは「冷酷帝」と称され、必ずしもその評価は高くない。
他国の戦争に中途参戦することは、宣戦を布告し新たな戦争の端緒を開く場合と異なり、すでに召集してある軍隊を抱えながらでも実行できます。十字軍は一般に長期間に及ぶ戦争となる場合が多いですから、並行して進めたいほかの戦争がある場合、そちらを優先し、戦争がひと段落したところで十字軍への参戦を表明することが効率的です。 十字軍に勝利すると膨大な領土が得られます。カトリックに該当王国の請求権を保有する人物がいる場合、その人物が王位を獲得することになりますが、十字軍は「請求権を主張した戦争」ではありません。このため、相続されない請求権は、それを持つ人物が十字軍の遂行中に死亡した場合であっても相続されません。(通常の請求権を主張した戦争の場合は特例的に相続されます。)ですから、状況に応じては請求権者を暗殺する等の方法で自陣営に有利な結果に導くことも可能なのです。(今回は高齢の請求者だったので死去を待ちました。)
叛乱への対処の最も難しいところは、敵側の軍勢が自陣領地内に散開しやすいことです。これは、各個撃破するチャンスではありますが、逆に自らの軍勢を集合させることが困難になる要因でもあります。傭兵はまとまった兵力を首都に一挙に召集することのできる便利な方法です。傭兵は長期間運用すると非常にコストが高くなりますが、短期決戦であればそれほど高コストではありません。このため、散開する敵を個別に掃討する段階までは傭兵を用い、その後、封臣の軍隊を徴兵し、包囲戦に移行していくのが効率的な戦い方だと思います。
Gerlach, Emperor of Holy Roman Empire(Elusive Shadow) 外交4 戦術9 管財9 謀略18 学問9 Cruel Just Brave Humble Deceitful Patient
皇帝となったGerlachですが、低い外交値とCruel(冷酷)による封臣のopinionへのペナルティがあります。 Just(公正)とBrave(勇敢)がopinionの補正はカバーしてはいますが、このことが叛乱に繋がった可能性もあります。
Bosonvald, King of Hungary(Brilliant Strategist) 外交7 戦術19 管財7 謀略10 学問4 Patient Cynical Gregarious
異母弟Bosonvaldは皇帝のただひとりの弟でした。名前のBosonvaldは本プレイで唯一独自に命名したものです。 当時は未成年で十字軍自体には参加しませんでしたが、ハンガリー王位に就くと高い戦術値を発揮して、各地を転戦しました。