神聖ローマ皇帝Amadeus
ローマ教皇Constantine II世
神聖ローマ皇帝Erichは、ビザンティン帝国を攻略し、皇太子妃Pulcheriaをビザンティンの帝位に据えたのだった。
1437年、Erich懺悔帝は75歳で死去し、帝位は長子のAmadeusが継いだ。
Amadeus帝、ここにおられましたか。
これは、これは。教皇聖下。ど…どうされました?もしや、十字軍ですか?
いいえ。
それでは、ど…どんなご用件なのでしょう?
陛下は、ピサ共和国についていかがお考えですか?
ピサ共和国はトスカーナを喪ってからもナポリ、シチリア、コルシカ、サルディーニャに広大な領地を抱えている。
イタリア半島は、ほ…本来、ローマ帝国の中枢です。それにも…かかわらず、我々は…彼らの支配を許してしまっている。
ええ。
これはゆ…由々しきことと思ってはいるのです。
そうです。実は、私も同じ考えでしてね。彼らは本来、平民――、つまり、働く人です。
彼らは…き、貴族のように振る舞い、かくも大きな領国を手に収めている。こ…これは秩序を乱すことですね。
その通りです。というのに、陛下、あなたは手をこまねいて見ているようにみえます。
で…ですが、彼らに手を出…すのは、思いの外、こ…困難なのです。
ピサ共和国に対するclaimを有する人物はごく僅かである。
王位請求権者を宮廷に招こうにも、請求権者自体がほとんどいないのです。
それは陛下が共和国全体を手に入れようとするからです。
と、言いますと……。
私はサルディーニャ島の切り崩しを狙うべきと考えています。
な、なるほど。しかし、それにしても…準備がひ…必要でしょう。
実は、教皇領内の司教のひとりに、前サルディーニャ公がいるのです。
教皇領内の司教のひとり、Vittorioは前サルディーニャ公であり、サルディーニャ公位の請求権を保持している。
な…なるほど。
彼をサルディーニャ公に復権させれば、帝国領はさらに拡がることとなるでしょう。
神聖ローマ帝国は前サルディーニャ公Vittorio III世の復位を主張してピサ共和国に攻め込んだ。
ピサはサルディーニャ島南部を本拠地としていたため、拠点を追われる形となった。
この戦争の結果、サルディーニャ島は教皇領に編入され、間接的に神聖ローマ帝国領とされることとなった。
サルディーニャ島を追われたドージェAdrianoはイタリア中部のサン・ヴィンチェンツォ城に逃れ、「ピサ王」を名乗った。
これにより、長く続いた共和国の歴史に終止符が打たれたのだった。
し…しかし、このようなことになろうとは、予想外でした。
このような?
商人どもは、い…今や、大きな顔で、「王」を名乗り始めました。
まぁ、良いではないですか。
良い?い…一体、どのようなおつもりですか?
貴族には貴族の秩序があるのだろう?
え…ええ。まあ……。
貴族の秩序のなかで生きる者に対する処断は、陛下が自由にやればよいのです。
も……もう。勝手なんだから。
王国級の共和国は、特に勢力が大きく伸びている場合、防衛に優れ、攻略が困難な政体のひとつです。最大の理由は、商人共和国の請求権の獲得は簡単ではないという点があります。当主の子女にそもそも継承権がなく、継承時に請求権さえ与えられないことがその原因と思われます。このため、請求権者が誰もいない場合も多々あり、請求権者を宮廷に呼び寄せて、彼の請求権を主張することが困難なのです。
共和国が首都を喪失すると、一定の条件で「共和制」が廃止され、新たに「王制」が採られるようになり、ドージェは「国王」を名乗るようになります。(この条件については不明ですが、ドージェがすべての都市領である直轄領を喪った場合と言われます。)共和国が王国などに転じると、相続法は年長者相続制に変更され、王位はひとつの王家に固定されるのです。 王国化した後は、通常の年長者相続制が採られるようになります。こうなると、王位の継承が起こるたびに、当主の子女や上位の王位継承権者に請求権が残るようになるため、通常の方法で王位を請求した戦争が仕掛けられるようになるのです。