AAR/ペルシア奮闘記

はじめに

Mehrzad.jpg 14代目当主のMehrzadです。

アルメニア王跡継ぎ.jpg アルメニア王のRuhollahです。よろしくお願いします。

Mehrzad.jpg アルメニア王。父上が亡くなられたのは本当ですか?

アルメニア王跡継ぎ.jpg はい。本当に偉大な方でした。とても残念です。

Mehrzad.jpg どんなに偉大な人物でも死んじゃぁ意味ないですよ。

アルメニア王跡継ぎ.jpg …!?何をおっしゃるんですか?

Mehrzad.jpg アルメニア王。父上が我々に遺したものは何だと思いますか?

アルメニア王跡継ぎ.jpg 広大な帝国ですか?

Mehrzad.jpg ふん!本音で語りなさい。父上は我々に何も遺してくれちゃいませんよ!

アルメニア王跡継ぎ.jpg …。どういう意味でしょうか?

Mehrzad.jpg あなたもすでにわかっているんでしょう?父上は国の舵とりを誤った、偉大とは程遠い人だということに。

アルメニア王跡継ぎ.jpg な、何をおっしゃるのですか!いくら陛下であろうと先帝に失礼でしょうが!

Mehrzad.jpg ふん!あなたの人生はまさに父上と共に歩んできたものですからなぁ。父上を批判することは、これまでのあなたの人生を否定することにつながるので必死ですなあ!

アルメニア王跡継ぎ.jpg ……。いい加減にされよ。

Mehrzad.jpg こうまで言われて、言い返す言葉がそれだけですか?あなたも本当は私と同じことを思っているのでしょう?

アルメニア王跡継ぎ.jpg ……。

Mehrzad.jpg 父上は国の舵とりを誤った。Saffarid朝への復讐にばかり執念を燃やすばかりに、ビザンツ帝国への備えを怠った。それがビザンツ帝国につけこむ隙を与えたのだ。

アルメニア王跡継ぎ.jpg ……。

Mehrzad.jpg 私は愚かな父のようにはなりませんよ。これからは私が、正しく良き方向にこの国を導いていきます。

アルメニア王跡継ぎ.jpg ……。

Mehrzadステータス.jpg
外交能力に非常に優れている。野心的な人物だ。

第2次アナトリア大戦役始末記

Mehrzad.jpg さてと、ビザンツ帝国との戦は現在どうなっていますか?

アルメニア王跡継ぎ.jpg 我々の主力軍が敵軍に敗れ敗走、現在はビザンツ帝国優勢に推移しています。

Mehrzad.jpg そうですか。主力軍はまだ戦えそうですか?

アルメニア王跡継ぎ.jpg 完全に戦意を喪失し士気も低い状況にあります。このままですと、ビザンツ軍の追撃を受けて壊滅してしまう恐れもあります。

Mehrzad.jpg では、一旦解散させてください。

アルメニア王跡継ぎ.jpg !?負けを認めるということですか!?

Mehrzad.jpg そんなはずがないでしょう。解散させれば兵は回復してきます。ある程度回復したら、再召集して敵にあたらせましょう。

アルメニア王跡継ぎ.jpg しかし再召集が済む前に敵の戦勝点が100になったら…?

Mehrzad.jpg その時は負けを認めればいい、いずれ取り戻しましょう。まあ、そんなことにはならないでしょうが。

 

Mehrzadはアラビア軍を一時解散させた。そしてすぐに諸侯に再召集をかけた。

アルメニア王跡継ぎ.jpg まさか4万近い兵が集まるとは…。

Mehrzad.jpg 大兵力を供給してくれる大諸侯の兵が完全に回復してましたからね。さあ、侵略者ギリシア人をこらしめてやりましょう。

アラビア軍は船に乗り、一路アナトリア半島を目指した。

 

ビザンツ軍は粛々とアナトリアの都市の占領を行っていた。 敵の大軍を破った彼らは、戦の勝利を確信し疑わなかった。 そんな彼らのもとに、黒海に突如アラビアの大軍船団が現れたという知らせが届く。 動揺する彼らのもとに、上陸した敵の大軍が迫ってきているという絶望的な情報が舞い込んできた。

ビザンツ軍覚悟しろその1.jpg
ビザンツ軍よ、待たせたな!
 
ビザンツ軍覚悟しろその2.jpg
覚悟しろ!
 
ビザンツ軍覚悟しろその3.jpg
我々を攻めたことを後悔させてやる!

アラビア軍のこの一連の奇襲ともいえる反撃により、ビザンツ軍兵士はただただ逃げることしかできなかった。 それほどアラビア軍の攻撃には凄まじいものがあったのだ。 特に、この時自ら軍を率いていた皇帝Mehrzadのビザンツ兵を虐殺する姿は、まさに鬼神のようだったという。

鬼神Mehrzad.jpg
ビザンツ兵は死すべし。
 

戦局は一気にアラビア帝国に傾いた。敗色濃厚な知らせを聞いたビザンツ皇帝は、がっくしと肩を下したという。 西暦1167年3月。ビザンツ皇帝はアラビア帝国との講和に応じた。 表面上はアラビア、ビザンツ両者の痛み分けであったものの、事実上のビザンツ帝国の敗北であった。

ビザンツ白紙講和.jpg
もういい加減にこっちに来るのはやめろよ。

Mehrzad.jpg 勝ちましたか。まあ、当然のことです。

父が敗れたビザンツ帝国に勝利したことで、Mehrzadは得意気であった。

アルメニア王跡継ぎ.jpg …さすがは陛下でございます。

Mehrzad.jpg 私は愚かな父とは違いますからね。

アルメニア王跡継ぎ.jpg ……。

ムスリムとの戦

西暦1169年2月。第2次アナトリア大戦役の勝利の勢いのままに、Mehrzadはアフリカ王Aghlabid家に宣戦布告した。 開戦理由は彼らが不当に支配するアレクサンドリア公領の解放であった。

アレクサンドリア宣戦.jpg

Mehrzad.jpg アレクサンドリアは、歴史的に見ても我が傘下にあるエジプト王国の正当な領土なのは明らかですからね。

アルメニア王跡継ぎ.jpg 本音は?

Mehrzad.jpg 初の外征に勝利して威信を上げたかった。周辺勢力で一番弱そうなのがアフリカ王だった。

アルメニア王跡継ぎ.jpg なるほど、先帝と全く同じですな。

Mehrzad.jpg は?

アルメニア王跡継ぎ.jpg 先帝も一番弱そうなところに確実に勝とうと、アッバース一族のGalilee公爵に対し戦を仕掛けました。それが先帝の初の外征でした(第14話参照)。

Mehrzad.jpg 黙れ。愚かな父なぞと一緒にするでない!

アルメニア王跡継ぎ.jpg ですが、そっくりですが。

Mehrzad.jpg 全く似てないわ!黙れ!!

アルメニア王跡継ぎ.jpg ……

 

宣戦布告と同時に、アラビア帝国は大軍をアレクサンドリア公領の各所に派遣した。 元々、アラビア帝国とアフリカ王国とでは国力に差が開きすぎていて勝負にならない。 誰もが、短期間でアフリカ王国はアラビア帝国に屈するだろうと予想していた。 しかし……。

アルメニア王跡継ぎ.jpg 大変です!ウマイヤ家がGalilee地域を求めて我々に宣戦布告してきました!

アフリカ攻め順調には行かず.jpg
楽勝だと思っていたのにウマイヤめ…。

Mehrzad.jpg …ウマイヤ家の本拠はイベリア半島ですよね?遠いのになぜ我々を狙ったのでしょう…?

アルメニア王跡継ぎ.jpg ジハードが成功しエルサレム一帯も領有しているので、実は我々と一応隣接国であります(第15話参照)。

Mehrzad.jpg はあ、そうでしたか…。

アルメニア王跡継ぎ.jpg いかがいたしますか?

Mehrzad.jpg 兵の一部をとりあえず防衛に向かわせますか。

デデデン

ビザンツウマイヤ宣戦.jpg
ビザンツ皇帝「お、エルサレム空いてんじゃん。」

アルメニア王跡継ぎ.jpg ビザンツ帝国がエルサレムを求めて、ウマイヤ家に宣戦布告をしました!

Mehrzad.jpg !?

アルメニア王跡継ぎ.jpg これでウマイヤ家は我々を攻めている場合ではなくなりましたな。

Mehrzad.jpg まずいですね。

アルメニア王跡継ぎ.jpg はい!?

Mehrzad.jpg 戦力差から考えてもビザンツ帝国の勝利はほぼ確実でしょう。そうなったらビザンツにエルサレムを取られてしまう。

アルメニア王跡継ぎ.jpg エルサレムはゾロアスター教にとっては聖地ではないですし、別に構わないのでは?

Mehrzad.jpg さすが愚かな父を尊敬するだけあって、あなたも愚かですなあ。いいですか、エルサレムはビザンツの信仰する正教にとっては聖地なんですよ?聖地を確保して宗教権威を上昇させてしまうと、ビザンツはさらに調子に乗ってしまいとても厄介です。こんなこともわからないんですか?

アルメニア王跡継ぎ.jpg …でも我々に阻止する方法はないんでしょ?

Mehrzad.jpg はい。

アルメニア王跡継ぎ.jpg 陛下は日頃から父君である先帝を愚かだとおっしゃっておりますが、恐れながらこのような状況に何も行動できない陛下も立派な愚か者です。

Mehrzad.jpg 何ですと!

アルメニア王跡継ぎ.jpg 自分が愚かではないと言うのであれば、ビザンツにエルサレムを取られないようにしてみなさいよ!

Mehrzad.jpg ぐぬぬ…。

アルメニア王跡継ぎ.jpg できないんでしょう?陛下はしょせんはたいした人間ではなかったということです。

Mehrzad.jpg おい…。

アルメニア王跡継ぎ.jpg ぐだぐだ言ってないでアフリカ王との戦の指揮をとりなさい!さっさとアフリカ王を破って、Galiieeの防衛に向かいますよ!ビザンツに宣戦布告されたとはいえ、AIはアホなので聖地の防衛よりも我々を攻めることを優先する可能性もあるので。

Mehrzad.jpg ……。

アルメニア王跡継ぎ.jpg ほら、黙ってないで返事をしなさい!

Mehrzad.jpg ………はい。

西暦1172年初め。アラビア帝国アフリカ遠征軍は、アフリカ王の主力軍と激突、その撃破に成功する。

アフリカ王会戦.jpg
おらおら!さっさと負けを認めろ!

主力軍が壊滅的な打撃を受けたことにより、アフリカ王は根を上げた。 1172年2月、アフリカ王は自らの敗北を宣言、アレクサンドリア一帯をアラビア帝国に明け渡した。

アフリカ王敗北.jpg

アフリカ王との講和が成立すると、アラビア軍は即座にGalileeへと向かった。

アルメニア王跡継ぎ.jpg ほら、ウマイヤ軍はビザンツの大軍にエルサレムを包囲されてるのにもかかわらず、案の定Galileeを攻めてますよ。

Mehrzad.jpg ……。

アルメニア王跡継ぎ.jpg 陛下、敵軍は目の前にいますよ。どうされるのですか?

Mehrzad.jpg …攻撃せよ。

ウマイヤGalilee戦.jpg
エルサレムを守れやAI…。

この後、まとまった数のウマイヤ軍と遭遇することはなく(おそらくはビザンツ軍によって壊滅させられた)、アラビア軍は着々と敵領の占領を進め、遂に講和となった。

ウマイヤ講和.jpg
何気にSaffarid朝も敵方で参戦している。

自分に素直になってみよう

Mehrzad.jpg アルメニア王…。

アルメニア王跡継ぎ.jpg 何でしょうか、陛下?

Mehrzad.jpg 今まで申し訳ありませんでした。

アルメニア王跡継ぎ.jpg 突然どうされたのですか?

Mehrzad.jpg 今まで私は自分に素直にはなれずにいました。父のことも本当は尊敬していたのに、愚かだと口では馬鹿にするようなことばかり言ってしまいました。

アルメニア王跡継ぎ.jpg そうだったのですか。

Mehrzad.jpg この間あなたに愚か者と言われ、私は自分が恥ずかしくなりました。本当に私は愚か者です。

アルメニア王跡継ぎ.jpg 陛下…!

Mehrzad.jpg これからは素直でありたいと思います。

アルメニア王跡継ぎ.jpg 陛下、それでこそ人の上に立つ器です。先帝も草葉の陰で喜んでおられることでしょう。

Mehrzad.jpg ありがとうございます。早速ですが、私は父の遺志を継ぎたいと思います。

アルメニア王跡継ぎ.jpg それは何ですか?

Mehrzad.jpg アッバース家の討伐です。

西暦1176年。Mehrzadは第4次アッバース家討伐を宣言、Tigris公爵に対し宣戦布告した。

Tigris宣戦.jpg
アッバース家討伐復活。

アラビア軍は数度にわたるアッバース連合軍との会戦に勝利、戦を優勢に進め、無事に勝利を収めた。

Tigris戦その1.jpg
 
Tigris戦その2.jpg
思ったよりも苦戦。

しかし、勝利を収めたものの今回の戦では想像以上にアッバース側の抵抗が激しく、苦戦となった。 兵も多く消耗してしまった。 このことが次の大戦の引き金となる。

Bavandid包囲網

西暦1180年。先のTigris公戦での兵の消耗に反応したのか、Saffarid朝がアゼルバイジャンを求めて宣戦布告してきた。

Mehrzad.jpg 兵は回復途上にあります。Saffaridの愚か者を追い払うのは十分可能でしょう。

アルメニア王跡継ぎ.jpg はい。

アラビア軍は兵が回復しきってないものの、逐次召集され、アゼルバイジャンに送られていった。 ところが…

アルメニア王跡継ぎ.jpg 陛下、心してお聞きください…。

Mehrzad.jpg …まさか…。

アルメニア王跡継ぎ.jpg はい、そのまさかです。ビザンツ帝国が宣戦布告してきました…。

ビザンツ皇帝Hierotheos.jpg
当代のビザンツ皇帝Hierotheos帝。Bavandid家にとって宿敵となる人物。

Mehrzad.jpg …。

アルメニア王跡継ぎ.jpg …。

Mehrzad.jpg 正直、今の我々に両方を同時に相手する余裕はない。

アルメニア王跡継ぎ.jpg そうですね。

Mehrzad.jpg ビザンツの要求はどのようなものですか?

アルメニア王跡継ぎ.jpg アナトリア半島の1伯領の割譲です。

Mehrzad.jpg 何だその程度か。応じてください。

アルメニア王跡継ぎ.jpg よろしいのですか?

Mehrzad.jpg 伯領1つで10年の講和期間がもらえるのであれば安いくらいですよ。いずれ取り戻します。

アルメニア王跡継ぎ.jpg かしこまりました。

ビザンツ敗北.jpg
今に見ていろ。

西暦1180年11月。アラビア帝国はビザンツ帝国に降伏、要求する領地を割譲した。 このことがビザンツの勝利と呼べるかどうかは、今も議論が分かれている。 「伯爵領1つのために10年もの停戦期間を強いられたビザンツ帝国にとって、これはある意味敗北である。」 「ビザンツ皇帝はBavandidの帝国にもう少し過酷な条件での講和を要求すべきだった。」 事実、この時成立間もないBavandidアラビアを脅かすことのできる唯一の存在がビザンツ帝国であり、Bavandid家を追いつめることのできる講和条件を強いることのできる立場にいた。 しかし、ビザンツ帝国はそうはしなかった。このことが、後にビザンツ帝国を大きく後悔させることとなる。

 

とにかく、ビザンツの脅威を封じ込めることに成功したアラビア軍は、全力でペルシア軍に当たりその撃退に成功したのであった。

アゼルバイジャン防衛.jpg
Saffarid皇帝「もう少しうちとの戦の内容も詳しく述べてよ(泣)!」
 
 
 

Mehrzad.jpg この章の画像少なくありませんか?

アルメニア王跡継ぎ.jpg このプレイ時、プレイヤーは本気であせってたみたいでスクショを撮る余裕もなかったみたいです。

Mehrzad.jpg たかがゲームに本気になるとか…痛いですね。

アルメニア王跡継ぎ.jpg こ、このゲームはそれぐらいはまれる面白いゲームだということですから(震え声)。

西暦1183年末。Mehrzadは病床にあった。先年のSaffarid朝との戦で受けたけが原因であった。 Mehrzadは片手を失うほどの大けがを負っていたのだ。

片手王.jpg
「片手王」。こんな異名は初めて見た。

Mehrzad.jpg もう私も長くはないか…。

Mehrzad.jpg だが、自分に素直になることができてよかった。今はとてもすがすがしい。

Mehrzad.jpg あの世で父に会えるのが楽しみだ。

14代目交代.jpg

この後しばらくしてMehrzadはけがが元で世を去った。 その死に顔は何も後悔のない、満足気なものであったといわれる。 後は長男のGoshtasbが継いだ。

AAR/ペルシア奮闘記/第17話 Goshtasb に続く


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