さて、前回起きた反ヘンリー2世派諸侯の反乱。父王からの「お前はまさか敵に回らないよな?」という書状に対しジョンはこう答えます。 「父上、ご安心ください。私はいつまでも父上の忠実なる子ですよ。」 これにヘンリー2世は大いに安堵したそうです。同時に一時の猜疑心から息子を冷遇した自らの浅慮さを恥じました。 「よく言ってくれた。この戦が終わったらお前に望みのものをなんでも与えよう。」 父王からの返事はジョンを大いに喜ばせました。これで兄に対して後継者レースで優位に立ったことは間違いありません。 父に何を望もうか。ジョンの心の中は期待と高揚感で満ちていました。
ですが、まずはこの戦に勝たなければなりません。
父につく選択をしたら王党派traitがついて真っ赤だったopinionが100になった。やったぜ。
戦場に出たジョンは歴戦の将を唸らせるほどの獅子奮迅の活躍を見せます。
猛将ジョン。
戦場より意気揚々と戻ってきたジョンに1つの知らせが届きました。妻であるグロスター公イザベラが愚かにも反乱軍に与したというものでした。
ジョンは大いに活躍したものの、戦況は王側にとって決して芳しいものではありませんでした。
「まずは我らがプランタジネットの基盤である大陸の方をかためよう。」
ヘンリー2世はそう判断し、息子リチャードを総大将とする主力軍を大陸領の反乱諸侯の討伐に送りました。
大陸側の反乱軍を蹴散らす王軍。
しかしながら、ヘンリー2世のこの判断は大きな過ちとなりました。
だって、反乱軍の主力はイングランド本国の方にいたのですから。
王軍の大部分が大陸にあるというこの状況下で、反乱軍はもぬけの空の本国を蹂躙しました。 そして、遂には王都を陥落せしめるに至ったのです。
反乱軍「ドヤッ」
ヘンリー2世は命からがら大陸のリチャードたちのもとに逃げ延びるのがやっとでした。
戦況は日増しに王側に不利になっていったのです。
コンウォールにて強大な反乱軍に善戦していたジョンのもとに凶報が届きました。
父ヘンリー2世が病没したというものでした。
すでに王党派諸侯の支持を得た兄リチャードが新たな王に即位し、王軍とともに本国へと戻る準備を進めているとのことでした。 「畜生!」ジョンは天を仰ぎました。 父の急死で戦後の約束もご破算となり、兄に先を越されてしまったのです。
新王リチャード。史実と異なり男子をきちんと得ている・・・。
ジョンの落胆は大きなものではありましたが、諸侯の間で新たな動きも生まれました。 それが、ジョン派とも呼べる派閥の形成でした。
諸侯の暗躍する派閥の中に燦然と輝くジョン擁立派閥(なお、参加者は現れずこの後空中分解する模様)!
いくら反乱軍との戦の最中の王の急死とはいえ、リチャードの即位には強引さがありました。不満を持っている者も少なくありませんでした。 そのような中でリーチャードに対する憤りのおもむくままに一部貴族によりジョンを擁立しようという義挙と呼べる動きが見られたのでした。 しかしながら狡猾なリチャード側の陰謀によりこのような忠臣たちの動きは妨げられることとなり、活動の火が大きくなることはありませんでした。
さて、大陸にいたリチャード率いる王軍はようやく先遣隊5000が本国へと帰還したようです。 ですがああ、なんということでしょうか・・・
反乱軍の主力部隊に捕捉されてしまったようです。 絶体絶命か!?そのとき!
リチャード新王率いる本軍7000余が戦場へと現れたのです!
ああ、なんということでしょうか。絶対的に優勢だった反乱軍は大敗北でした。 まさに「ライオンハート」リチャードの采配の巧みさが光る戦となったのです。 結果的にこの会戦が勝敗を分ける天王山となりました。
そして・・・
1197年5月8日。足掛け7年にも及んだ「イングランド大乱」は王側の勝利で幕を下ろしました。
内乱の勝利により新王リチャードの声望は大きく高まり、王権も強化されることとなりました。
リチャード王とは対照的に、今やジョンは忘れ去られた過去の存在となってしまったのです。 果たしてジョンは再び表舞台へと舞い戻ることができるのでしょうか?それとも・・・?